中野整形外科クリニック

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保険の再審査面談顛末打ち止め、これで最後 そのまたつづき

分かりきった結論がすでにあって、その周りをぐるぐる回る攻防が続きます。ワンワン。

 

私「全国の審査員が集まって協議される場でも、一度ぜひそれを、、、こういうような話がでてるってことを出していただければ、と思うのです」

 

A「ええ、ええ、、。現時点ではそれでまあひとつ、みてみると、Q&Aのね、、、。できたら2単位がいいか1単位がいいかどれくらいの時間が必要かという指針みたいなものをね、リハビリテーション学会からの答申という形でやっていかないといかんと思うんです。

これ、各学会なんかが積極的にやってるんですよ。私なんかは、、、リウマチの領域のことなんですけどね、たとえば、在宅の自己注射の点数がどうやとかこうやとかいうのは、ものすごいやったんです。あれは、日整会と財団とリウマチ学会との3つが統一の答申事項というものをだして、それを復活させた。そういうことをやってるんです。そういうアプローチをやっていかないと、なかなか、、、あの要するに、医療費いうたら先生、パイの数って決まってるでしょ、パイの中でどうこうしていくわけやから、パイを膨らませることはなかなか出来へんわけで、、」

 

私「2単位を削られているのが全国的にみても多数派ではないなので、言ってるんです。前回、肩関節学会の、という話もありましたけど、全国的に査定されているような状況であれば、全国の肩関節外科医が結託するわけですよ、どんどん集まると、それが声になるんです。でも、2単位を査定されているところは多数派ではないなので、結託しようがない、というのもあります。」

 

B「肩関節の先生らや病院らが、、、おられる中で、、、術後のリハを1単位を2単位にせなあかんなあって、術後に力を入れようと思うと、2単位にせなあかんなあって、いうようなことを言われた先生もおられましたのでね、術後のリハに重点を置くべきやという意見が、、、あったので、、、術後をおろそかにすると、治るもんも、治らんようになってしまうのやないかと、、、、」

 

私「書面にも書いていますが、現場の意見としてはそれは逆で、術後のリハにはプロトコールが、決まったものがあって、どの病院でもプロトコールにのっとってやっていますので、新人さんがたいてい担当しはるんです。というのは、評価するのが難しくないからです。逆に慢性期で変形性関節症とか、、変形性関節症って、関節が変形しているから痛みがでているとはかぎらないんですね、変形している関節の周りの筋が痛みの原因になっているひとがいる、であれば、時間をかけて筋肉の状態を変えていくようなことをすると、訴えられる痛みが軽減することもあるんです。そういうことは少なくないんです。という意味では、慢性期病名だからダメ、というのもどうかなと思うんですけど、それを言い出すと線引きが難しくなるんで、、、でも言われていることは分かります。」

 

B「まあ、先生みたいな、よく治しはるとこと、中にも書いてはったけど、慰安的というのか、そういうのでやってるとこと、僕らとしてはどない線引きしたらエエのんかということの、ご意見を聞かせていただければ、やね、、、一番ありがたいんやけど。」

 

私「その線引きは難しいですね。」

 

B「たとえば、専門医を持っているだとか、リハビリのなかでも、何年以上経験のある人は、だとか、理学療法士が何人か以上おるところは点数を上げるやとか、なんかそういうようなことを考えていかんと、まあ、あんた、、、、先生のおっしゃるように、クソもミソも一緒になるという、、そのへんが先生の一番の不満やないかなと思うんですけど。」

 

私「私が大学病院にいたころ、オーベンで非常に厳しく指導していただいた先生なんかが、開業されると柔整師を雇って、マッサージさせてるんですよ。リハ医の資格をとったりイロイロ資格をとって、外から見れば、立派なお医者さんですわ、論文残して、業績残して、でも、やっていることは柔整師にマッサージさせてるんですよ。そういうのをみると、ドヤッと思うんですね。それを外から見て、どう見極めるのかというと、、、、、見極めようがない、、です。」

 

B「だから、ぼくらとしてもやね、そない言われてもどっかで線引かんとあかんから、まあ、今のところは、術後とか、急性に悪なったもんを、、パイが一緒やから、、まあ、力を入れていって、慢性疾患である、肩関節周囲炎であったり、変形性膝関節症やとかは、指導して、なるべく自分でやらすようにして、それがうまいこといかん人は、サボってるやとか、患者さんのためやとかの、、、いうような、僕らの考え方で、今のところは行かんとしゃあないんかとなるわけですね。それでも2単位にしたら、サボってる人でも治るで、とかいう話になればですね、また、それは、、社会的に、、そういう人やねんから、、、と思いますけど、、その辺の見極め方とかそういうことがない限りは、なかなか難しいと思いますよ。」

 

A「やっぱり、その、、ひとつの、、リハビリテーション学会の中では、脳血管、そして心臓疾患のリハビリが一番大きなところで、運動器リハはその一部といったような扱いになるんですけど、やっぱりある程度、運動器リハを担当してはる先生方がいくつか、一人の声じゃなく、複数の声として学会の中からあがって、慢性期のね、変形性関節症だとかをそういうのもの運動器リハをもうすこし考えるべきだという答申事項が挙がってくれば、一番あれです、、、ひとつはJCOAなんかのを使うとちょうどエエんやないかと思いますよね、あれは日整会とも連携してるんで、いわゆる通院リハのところをひとつ、あげてね、数を、というか、声を大きくしてゆくという形が重要やと思いますわ。」

 

B「リハビリテーション学会の中で、整形外科医っていうたら、半数はおらへんですか、、」

 

私「いや、割合は知りません、、」

 

A「割合は、、でも先生ねえやっぱり、、」

 

B「脳外は、、内科が多いように聞いたけど、、」

 

私「整形をやっていて、リハビリテーション学会の専門医は取りにくいようになってきているので、、、脳血管疾患をなんぼみなあかんとかいう基準があるんで、整形外科をしっかりやっているだけでは、今ではリハビリテーション学会の専門医は取れないです、、、、。

まあ、ちょっとそのへんを、、、すいませんが、ぜひ、審査員の先生方が集まられるなかで、ぜひとも話を出していただきたいと、お願いいたします。」

 

B「まあ、話は、何回でもしますよ。話はいくらでもしたる。」

 

A「まあ、全国的なね、疑義、、、Q&Aは比較的、いくつか挙げていったら、簡単にアナライザー解析できるようになってるんですよ。だからね、全国のね、いろいろ声があがってきたものに対してのアレをね、あの、、、たとえば、リウマチ関連でいうなら、手のエコーをとるのが妥当かとかね、ドップラー加算は妥当かどうかね、いうようなことのクエスチョンをなげかけて、200数十名全国から審査員が集まりますんで、、アナライザーつかって、65%はYes,35%はNoとかいう形がでるんですよ。全国的なそこらへんの動向がでると思いますわ。検査の回数の問題であるとか、リハビリの、運動器リハでの、慢性期疾患なんかとか急性期疾患でのリハビリの単位数がどれくらいかというようなね、割と比較的簡単にアナライザー解析ができるようなことを挙げて、やっていけば、全体の動向いうのは分かりますわ。」

 

B「これは、経済査定いう面もありますからね、治療にあたっている先生は、ちょっとでも長い時間治療してあげたらエエという考え方があると思うんですけど、その中の経済査定いうことが、、」

 

A「そうそう、それやと思いますね、それでね、先生みたいにね、カチッとあれして、実際の症例数はまああれですが、実際のをやられている人なんてなかなかいないんですよ。単に2単位OKやったら、全部2単位とかね、そういう形になっていくとか、そういう背景もあるんです。実際の診療の中においてはね。まあ、そこらへんのところの絡みもあるんで、なかなか難しい面があるんで、そこらのところは、今、言ったような方法でちょっとづつ努力していくしかしょうがないんちゃうかと思うんです。先生みたいにね、非常に熱心にやっておられることろが、同じ2単位でもふつうのところと意味が違うといわれると、それはそのとおりなんですが、そのとおりなんですけど、、」

 

B「ここに言いに来られる先生は、皆、他のと、ミソもクソも一緒にせんとってっくれって、おっしゃられるんですけど、どない区別したらエエのんかというとそれは難しい。」

 

A「我々のみたところは、レセプトだけしかわかりませんしね、、、、まあ、先生、Q&Aのところは一回だしてみたらと思いますんで、まあ、そういうトコで。」

 

今回の面談は約30分。

残念ながらいつもどおり、内容は、ナイヨウ、でした。

審査の立場からはそういう形でしか話が出来ないのは良く分かりましたし、これ以上話を進めようとしても、もう進みようがないのも良く分かりました。

 

全国の審査員が集まる場に話を振ってもらえるということになりましたが、

慢性期病名の疾患に対する運動器リハと、ヒトくくりにして討議されても、それにどういう意味があるのか、との疑問はあります。

慢性期病名といっても、痛みの出方はさまざま、原因もさまざまですのにね。

急性腰痛に対する運動器リハビリテーションには、効果があるというエビデンスはない、と腰痛診療ガイドラインにうたわれていますが、では、その急性腰痛ってのは何なのか。腰痛であれば、その原因如何を問わず、急性に起こった痛みをヒトくくりに効果を検討してああだこうだいわれたところで、それは魔法の治療法を求めているということですか、なんでもオールマイティーに効果がある、というような。

運動器リハビリテーションってのは、何をやったのか?

徒手療法もマッサージも何もかもを含めて運動器リハビリテーションとヒトコトでくくられて効果をどうこう検討されてもねえ、、

A先生が以前言われていた、「慢性期の、変形性関節症だとか加齢性の変性などの病態に対して、リハの2単位という時間を費やすことに果たして意味があるのかどうかを学会で討議してもらって、、」という言い方に悪意を感じてしまうのは、下衆の勘ぐりか。

 

タイトルどおり、この件では再審査面談の請求は、これで打ち止めです。これ以上進みようがない。

 

では、これから、どうする。

将来的には当院の運動器リハは保険を離れて、自費扱いで、と目標を定めました。

私たちが志向する方法論、

自身で自分の身体にしっかり対処して、症状を含めた自身の体を自己管理していってもらう、という境地にいたるために、

患者さん、セラピスト、医師が一体として取り組む体制を作るには、

現在の保険制度の範疇では不可能だと思い知らされました。

私たちは、これがこれからの整形外科、というか、整形内科の進むべき道だと信じていますけれども。

 

そういう理想へ、現状からどう移行していけばいいのか。

 

自費扱いになると、お金かかるから、とリハを敬遠する数が増えてしまい、リハを中心にしている当院としては、経済的にやっていけなくなるのではないか?、

余分にお金を払っても、ここのリハは受ける価値がある、と患者さんに認識していただける状況が今現在も到来しているものなのか?

 

そこのところが、経営判断ってことですか。

むつかしいなあ、流れを見極めるのは。