中野整形外科クリニック

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保険の再審査顛末記 ふたたび、 つづき

さあ、今回の面談ではどういう理屈を聞かせていただけるのか、わくわくしながら審査官の登場を待っておりますと、、、あれ?お二方とも、、、ですかっ。

審査の先生はお二人とも前回と全く同じ顔ぶれで、、

また来てしまいましてん、エライお手間とらせてすんまへんなあ、という感じになってしまいました。

そのまま、前回の面談の蒸し返しになるだけになるであろう、この先の不毛な展開が目に見えて、一瞬、脱力クラクラしましたが、、、今は訊くべきことを聞くべし、

以下、そのやりとり全文。

 

A「2単位を1回行った、ということですか、、、」

私「最初に患者さんの問診、評価をするのに、どうしても時間がかかりますので、初回のみ2単位を請求しております。

前回の面談で、兵庫県は特殊なんだ、という話がありました。過去に生活保護の患者さんを集めて過剰にリハ算定、請求ををされていた医師がいたので、運動器リハは一律1単位ということになったという経緯をお聞きしました。

では、今回の返戻を受けたこの方々以外が査定されてこないのはどういうわけでしょうか」

B「査定されてないものが、どれか、、、分かれへん、、、」

私「査定されていないものは再審査請求には出さないので、当然、この場にはでてきていないのですが、、、

当院はリハビリをメインでやっておりますもので、初回はしっかり評価をするので2単位を請求しますが、明らかに時間がかからんやろう、という場合は初回でも1単位を請求し、すべてを2単位で請求しているわけではありません。

それをこの5例のみが査定されて、他の方が査定されないのはどういうわけだったのか不思議に思っているということ、そして、やはり運動器リハ2単位が妥当ではない、ということが私としては納得ができませんので、まあ、それを口で言うだけで、うちのやっていることは効果がある、となんぼ言っていてもラチがあかないので、今回、当院で行っているリハの効果について調査した結果をお持ちしました。なにか学術的なデータをだせないか、ということで、、、4例のみですから学会の場で発表できるようなレベルではありませんが、見ていただきたいと思います。

レセプト再審査資料(PDF)

結構な分量の問診になりますので、答えを返してくれない患者さんが多いのですが、その中でも経時的なデータが得られた4例について検討しました。痛みがどのくらいだと感じておられるのか、という変化。痛みはあるけれど、どれくらい日常生活動作ができているのか、ということ、痛みを使いこなせているか、ということでしょうか、あと、運動に対する恐怖感、身体を動かすことが怖いと感じているのかということの変化、それらを論文の裏づけがある国際的な4つの基準からみてみますと、4例とも運動を続けることでよい結果が出てきていました。一応、うちがやっているリハビリは効果があるのだという結果がでたことを、お示ししたいと思います。その上で、2単位の算定が過剰だとされる根拠をお示しいただけないでしょうか。」

A「そうすると、、、21症例のうち、4症例だけが査定されてきている、というわけですか」

私「12月分で請求した21例のうち、1例が査定されている、ということです、この査定されたケースと、あとの20例との差はなんだったのか、ということです。」

B「コレがはじめてですか、査定されたのは。いつがはじめて査定されました?もう大分になります?」

私「前回の面談のあと、数ヶ月は返戻はなかったのですが、昨年の8月、9月くらいだったでしょうか、まず1例、2例だけが返されてきていて、そのまま経過をみていたら、いっぺんに3例ほどが査定されてくるようになって、それで、再度、再審査の面談をお願いすることになって、そして12月にまた1例が返戻されましたので、それを追加させていただきました。前回の再審査請求の面談での結果は、結局、決定は覆らないという結果で、それも私自身は不服に思っております」

A「先生、兵庫県の社保、国保の方針というのは、前にお話したんでしたっけ?」

私「私が理解するところでは、過去に過剰にリハビリ点数を請求する人がいたので、兵庫県では運動器リハは一律一単位にしましょうということになっているのだと、言われていたと思います。私自身は、それは悪平等、というやつなのかと解釈しています。」

B「先生、よう調べられているのですけどね、何県、何県では2単位以上が認められているってね、このとおりで、、、でも大阪府以外では何らかの処置をしているわけです、近畿では。」

私「ええと、、大阪府以外では、ですか?」

B「まあ、全国の会合ってのはあまりないんですけど、近畿の会合ってのが一年に一回あるんかな、、そこでそういう話がでたら、、なんらかの、、内容が、、お互いに、、でもまあ言うたら、こうだからっている正当な理由はないんでしょうね。たぶん。でも何らかの制限をせんといかんと、、」

私「でも、制限されていない県がこれだけありますので、、」

B「まあ、あるんやけど、これでも半分ぐらいはしてますからね、、」

私「ここに書かれているほかのところがしてないかどうかは分かりません。訊いた限りではこうだったというだけですから」

B「でも、近畿では大阪以外では、なんらかの制限はしているらしいですわ」

私「ここには書いてないんですけど、和歌山であったり、三重であったりはしていない、という情報は得ております、で他の県はどうだからっているのもひとつなんですが、では兵庫県では査定するのはこうだからだっている理由は何なんでしょうか?」

B「それはないですね、はっきり言って」

私「であれば、なぜ査定されるのですかっていう話になります」

B「ですので、前もおっしゃってるとおりに、そういうところをピックアップするために、悪いけど、、、慢性疾患だけを取り上げて、特に、術後とか、脳性まひの、とか脳原性の麻痺ですね、そういうところに重点をもっておくのがいいんじゃないかと、運動器リハだったら、、、」

私「慢性期は医療ではみない、ということですか」

B「みないとは言ってません、1単位で、指導を中心にやってもらおうと、、」

私「それは何の指導を、、?」

B「運動の指導を、リハビリの指導を、、」

私「運動の指導をきちっとしようと思うと、対象となる方の状況をしっかりつかんでおかないといけません。そうするとお話を聞いているだけで10分15分とってしまうんですね」

B「そやけど、じゃあ、初診料はどないとってるんですか」

私「初診のときは私がお話を聞いて、その情報を理学療法士に伝えるようにしているので、」

B「じゃあ、同じこと2回やっておられるんですか」

私「なんのことですか?」

B「初診で診られて、診察して、、」

私「私が聞いた話をまとめて、理学療法士へその情報を伝えるので、理学療法士が患者さんを問診する時間を短縮できているっていうことです」

B「それはよろしい」

私「そういう形をとっているので、まだ理学療法士が初診でも2単位で対処できているっていうことです。本当に理学療法士がはじめからきちんと話を聞いてイロイロ調べて、試して、対処までいくと1時間という時間がかかります。1時間っていうのを保険で請求するのもどうかと思っていますので、なんとかそれを短縮するために現在のこういう体制になっているんです。理学療法士が欲しがりそうな情報を私が引き出す、それを理学療法士に手渡す、そういうことで時間が短縮できていると思っています。」

B「理学療法士のレセプトありますか、、」

私「そのなかに入っています」

B「レセプトやなく、診察録が、、」

私「私の診察録と、理学療法士の両方の診察録が入っていると思います」

 

「ああ、これやこれや、、」としばし確認される、、、

 

長くなるので、以下は次回に。