2020.05.12
自費診療は特別な治療じゃない!過剰な期待は禁物です
突然ですが
あなたが数年つづく腰痛で苦しんでいると仮に想像してみてください。
いろんなことを試したけど何一つ変わらない。
そんな時、ある治療院で「保険がきかない自費診療」と言うモノを目にしました。
さて、そんな状況で「保険がきかない自費診療」と聞いて、あなたはどんなイメージを持つでしょうか?
もし今、あなたが本当に辛い症状で苦しんでおられるなら
藁にもすがる思いで「自費診療=特別で効果的な素晴らしい治療」かも知れないと考え
治療内容に過剰な期待を持ってしまうかも知れません。
今回は、なぜかスペシャル感のある「自費診療」という言葉について
当院で提供しているリハビリサービスを踏まえてお話ししていこうと思います。
中野整形外科では自費診療(リハビリ)を導入
さて、兵庫県の端の端、尼崎市でも川を渡ればすぐ大阪という杭瀬にある当院
2018年より自費でのリハビリテーションサービスを導入しました。
整形外科クリニックとしては珍しいほうだと思います。
導入に至った経緯などは、過去の斉藤潤のブログ(以下)をみてもらえると嬉しいです。
「中野整形外科で私が自費リハビリを行う訳。保険と何が違うの?」
自費診療=特別、スペシャルな治療法ではない
他の治療院における自費診療の内容はわかりかねますが、、、、
すくなくとも当院の自費診療(リハビリ)では
特別な技を駆使して、神業のように、問題解決してしまうなんてことはしません。
というよりできません。
即時的に何か変化を起こすことは私にも可能ですが
一回の施術で何もかも全て、問題解決できてしまうなんて、それはもう魔法です。
実際にそのようなことはあり得ないと思います。
自費診療をはじめた真意
私は、即時的に症状がなくなるようなすごい技術を持っている訳でもなく
痛みから瞬時に解放できるような手技を提供するために、自費診療を導入した訳ではありません。
過去のブログでも書きましたが
以下のことが、保険診療では叶えることができないから導入しました!
あなたのために、十分な時間を割いて、症状などこれまでの経緯をうかがい
あなたのために、十分な時間を割いて、カラダの状態を丁寧にチェックし
あなたのために、十分な時間を割いて、オーダーメイドの運動をお伝えする
私が自費診療においてできることは
上記したような「時間をかけて丁寧に対応する」とてもシンプルなことだけです。
これが真意でもあります。
時間を割いて対応するって当たり前のことなんですが
その当たり前が難しいのが保険でのリハビリ診療の現状なんです。
この辺りも、過去のブログを読んでみてください。
自費だからできること
過去のブログでも書きましたが
当院において保険リハビリは「一回に20分」と、対応できる時間が短く
患者さんやセラピストの双方が満足のいくサービスを提供できていませんでした。
では、時間をかけられるとどんなメリットがあるのか?
問題解決までの期間が短くなる
→問題点を探しだす運動検査の精度が高まるので、あなたに最適な運動が早く見つけられる
→早く適切な運動が見つかれば、運動継続よって、それだけはやく解決に至ることが可能
丁寧に話しを聴きながら行うことができる
話なんて聞かなくていいと思われるかもしれないが、、、
→何気ない会話の中に、自分で気づいてない悪化要因が隠れていることもあります。
→意外にそれが、あなたの問題解決のカギになるってことが少なくないです。
患者さんからのアウトプット(発言)を待つことができる
→時間が短いとどうしても一方通行の治療になりがちです
→これでは自ら問題を解決していく力が養われず、治療者へ依存し、治癒までが間延びします
→また言葉にだすことで、頭の中の情報が整理され、自分のカラダへの認識が高まります
→ここが重要で、問題解決するためには、自分のカラダの状態を自分で把握する必要がある
我々がすべきことは治療ではなく支援です
よくリハビリは治してもらう手段で、セラピストは治す人だと思われていますが、、、、、
我々が本当にすべきことは、患者さんを治すことではなく
患者さんが、自分で治すために必要なサポートをしっかりと行う、いわゆる支援が正解と考えています。
自分の病気や怪我を治すのは、あくまでも自分自身でしかありません。
私が理学療法士として患者さんに提供できることは、、、
あなたの不安を傾聴し
あなたのカラダの状態をしっかりと把握し
その情報をあなたへ還元する
コレだけです!
口が裂けても、私が治してあげるなんて無責任なことは言えません。
だって治るかどうかは、あなたの覚悟次第だからです。
ただ覚悟さえあれば
あなたを悩ます症状に対しカラダを動かすことによってコントロールする方法を
私と一緒に探していくことで、問題解決ができるようになるでしょう。
具体的にはどうするのか?
症状は人によって異なるので、一概には言えませんが、、、、
例えばあなたが
3日前にぎっくり腰を発症し、それから腰の痛みが強く、長く歩けなくて困っているとした場合
その歩く時に生じる痛みを運動効果の判断材料として利用して、運動検査(カラダを動かす)を行います
運動検査の手順
①まず始めに、カラダを曲げるという動き(運動)を検査として実施します
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②「運動中は痛くないけど、運動後に歩く時の痛みが増加する」という検査結果がでました
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③検査の結果が望ましくないため次の検査を実施
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④つぎに、カラダを捻るという動き(運動)を検査として実施します
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⑤「運動中、痛みは何も変化しない。運動後にも歩く時の痛みは変化しない」という検査結果がでました
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⑥今度の検査結果は「良くも悪くもない状態」いわゆるグレーです。白黒はっきりするため追加検査が必要です。
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⑦では次に、カラダを伸ばすという動き(運動)を検査として実施します
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⑧「運動中は、少し痛みを感じるが、運動後には、歩く時の痛みが軽減する」という検査結果がでました
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⑨さて、3つの運動検査を行った結果からわかる事は、、、、
あなたの腰の痛みは「カラダを伸ばす」ことで軽減できる可能性があると言うことです!
つまり、検査として行ったカラダを伸ばす運動を適切に継続することで、症状が改善すると考えます。
例をあげてみると、このような大まかな流れになります。
ただ実際の臨床場面では、こんなにキレイな反応は出ません。
なので、話を伺いながら、しっかり時間をかけて状態を把握していくことになります。
当院では特別なことは提供していませんと言いましたが、、、、
もしかしたら、わかる人にとってはウチは特別なことをしているのかも知れません。
なぜならば、当院が主軸に据えているマッケンジー法という治療の考え方は
一個人で活用実践している方はたくさんいますが
クリニック単位で活用実践しているのは関西圏では当院くらい!という点で特別なのかも知れないですね。
自費診療を始めたのも、このマッケンジー法を正しく実践し、困っている人たちを支援したいというのが理由の一つでした。
マッケンジー法とは?
(国際マッケンジー法協会日本支部のHPより引用)
腰痛、首の痛み、手足の痛みを解決するには、当事者自身が「自分で治そう」という心構えを持ち、実際に治す為の行動が必要不可欠であると考えます。マッケンジー法は、根本的にその悩みを解決するのに必要な心構えと具体的な方法を提案します。マッケンジー法の検査、施術、アドバイスの方法と内容は、世界各地で多くの臨床家に採用されています。
ここまで記事をよんでいただいて、マッケンジー法に興味をお持ちでしたら
是非、兵庫県の端、尼崎市にある
中野整形外科・運動器リハビリテーションクリニックにお越しください!
当院のモットーは「自分で動いて自分で治す」です(^○^)
当院へのアクセスはコチラからどうぞ
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