マッケンジー法®
マッケンジー法®とは?
「腰痛」「首の痛み」「背中の痛み」「手足の関節の痛み」で悩む人が、そうした症状によっ て損なわれている健康を、その人自身が主体的に回復することを支援する方法です。
具体的に何をするの?
病院に通い続けず
「自分で対処できるようになりたい」を
全力でサポートします
マッケンジー法®の3ステップ
あなたを全力サポートするために
当院では3つのステップを大切にしています!
01.時間をかけた徹底した問診
-
私達は、あなたの身体の”一部だけ”が調子の悪い人だとは考えません。 あなたを”丸ごと”診ようとします。
だからこそ、あなたの考え方・病歴・希望・不安などすべてに関心を持っています。
「座っているより立っている方がマシ」「横向きよりうつ伏せの方が楽」など、原因を探し出すために、あなたの声に耳を傾けます。 02.問診から得られた情報を基にして、
動作や姿勢の運動検査を行います。-
反復運動検査で得られた情報を基に
あなたの問題症状を4つのタイプに分類します反復運動検査の特長
- 同じ動作を繰り返し、同じ刺激を入れ続けます
- 反復運動にて、症状やカラダの動きがどのように変わるのかを確認
- 反復運動にて、その動作の真の影響(良いか悪いか)を判断します
ある運動検査を行った結果、痛みに変化がなくても動きに変化があれば、その運動によって症状の改善が得られる可能性があることを示します。運動検査において痛みは大事な指標となり、運動中に痛みがでた=これは悪い! やっては駄目!というわけではなく、ストレッチのように痛みが出ても、運動後に良い反応を示すことがあります。 大事なのは、運動後にどのような反応があるかどうかです。
「安全な理由その1」
TRAFFIC LIGHT GUIDE(トラフィックライドガイド)という信号機に見立てた原則に基づいています。
「安全な理由その2」
Force Progressions(フォースプログレッション)という原則に基づいて段階的に運動負荷を決定していきます。
運動負荷を上げることに伴う、患者さんへの危険を大きく軽減
安全管理のために、まずは自分の力のみで運動を行っていただきます。ここで大事なのが、必要以上に運動負荷を上げないということです。運動負荷が強いほど効果がある訳ではないのです。
自分で動いてもらうことで、セラピストへの依存から脱却
はじめからセラピストの介入をしてしまうと自身で改善できる症状なのか、セラピストの介入が必要な症状なのか分からなくなります。症状が再発したときに自分で対処できるようになるためには、上記の見極めがとても重要になります。
※私達セラピストが必要以上にさわらない事が自己対処への近道となります。 03.自分で症状管理ができるために
「セルフマネジメント」-
運動検査の結果により導かれた分類に応じて、あなたに合った運動を
指導します。\誰でも簡単/
1set 1分 程度の簡単エクササイズ!実は、運動検査として一緒に行った運動が、そのままあなたのエクササイズとなります。 その人の状態に合わせて、方法や運動強度などを調整しますのでご安心ください。 運動と聞くと「しんどい」「つらい」「疲れる」といったイメージをお持ちの方が多いですが当院の運動(エクササイズ)は老若男女問わず誰でも出来る簡単なものです!
運動実施のお願い
私達セラピストが関われるのは、次回来院までの数日~1週間の中でわずかしかありません。ただ通うだけでなく一日でも早く良くなるためにご自宅や職場なのでの運動実施を推奨しております。 普段の生活の中にエクササイズ(運動)を取り入れる事は、症状を自己管理すること、という再発予防の観点からもとても重要となってきます。
このような不安を解消するために、私達は方針決定まで 複数回のご来院をお願いしております。不必要に診療を長引かせず、 最低でも5回の来院で方針決定を行うことを心がけております。- Q
どのくらいで効果が出るの?
-
A
運動を開始しても、しばらく変化が現れないこともあります。
大抵は3~4日、指導された運動を継続することで変化が生じることが多いです。
すぐに効果がでないと考え、やめてしまうことは、大いなる機会の損失です。 - Q
それでも効果があるのか不安です
-
A
効果の感じない状態で継続されることに不安を感じられる事は当然だと思います。
ただ、そこには何かしらの原因が隠れているかもしれません。
私達はそういった兆候を見逃さない専門家です。
是非、その状態をみせに来て下さい。自分でも気付かなかったものに気付けるかも!?
- Q
マッケンジーColumn
他の治療法と異なる考え方
「我々は患者のためにある(口癖)」
「患者さんの中にこそ最も確かな問題解決の鍵がる!」
1956年、ニュージーランドの理学療法士ロビン・マッケンジー氏が考案し、 1982年、マッケンジー法®を正しく普及・発展させるために非営利団体の国際マッケンジー協会を設立し 今日まで発展してきました。 マッケンジー法®は、これまで世界各地で多くの医師や医療機関から高い評価を得ており、実際アメリカやデンマークでは腰痛診察ガイドラインにおいて、マッケンジー法®の使用が推奨されています。
マッケンジー法®の考え方では、患者さん自身が「自分で治そう」という心構えを持ち、問題解決の為に患者さん 自身が実際に行動することが必要不可欠であると考えます。 (国際マッケンジー協会日本支部HPより引用)
悪化という言葉に対する考え方
マッケンジー法®で、悪化と判断するのは、大きくまとめて以下の三つです。
- 痛みの範囲が、遠位(手や足)まで拡がる
- もっとも遠位(手や足)の症状が強くなる
- 運動後に、身体の動かせる範囲が、
極端に減少する
一般的な悪化とは痛みが酷くなることを指しますがマッケンジー法®では、「痛みの増加=悪化」とみるのではなく、痛みの場所の変化や、どこ痛みが酷くなったのかなどの情報を重要視します。
運動中に痛みがでるから、運動後に痛みが強くなるから、必ずしも悪化したとは言えないのです。 もちろん痛みが強くなっているかどうかも重要ですが、マッケンジー法®における痛みの増加には、中心化という良い反応も含まれていることをご理解ください。
効果が実感できない、悪化に繋がる原因
- 自宅での体操の頻度が少ない
- 姿勢への意識が低い
- 体を動かすと痛みが出るため
体操をしていない - 痛みなどの症状が出たときに
体操をしていない - 運動方法が自己流(まったく別の運動)に
なっている - 運動中に脱力できていない
上記は、一例ですが、このようなことがあっては、残念ながら状態改善には至りません。
悪化よりも厄介なのは
「変化が無いこと」
マッケンジー法®を行っていて、一番厄介なのは「変化が無いこと」です。
一般的に悪化と言われる「痛みが強くなる」「他の場所が痛くなる」といった症状の変化は、治療を始める前には分からなかった因果関係が見えてくるポジティブな情報、治療方針の道標と言えます。
リハビリを始めたのに痛みが強くなったりしたら不安になるのは当然ですがセラピストはあなたに合った治療方針を着実に掴んでいっていますので、私達を信じて運動を継続してください。
当院では国際マッケンジー協会認定資格をもったセラピストがマンツーマンで指導し、あなただけに合う運動方法を探し当てていきます。
痛みの中心化と末梢化とは
臨床にてよく経験する、患者さんとセラピストの食い違い
- 痛みの中心化に対する食い違い
-
【患者さん】
足まであった痛みは、お尻位まで範囲は狭まったが、痛みは以前より強く感じるから、悪くなったのではないか。しばらく体操は中断しよう。【セラピスト】
痛みが中心化していることはとても良い反応の典型なので、このまま続けていくべき。
痛みが強いようなら無理しないように指導してあげたい。 - 状態の変化に対する食い違い
-
【患者さん】
体操中、体操後に身体は動き易くなったが、元々の痛み自体は変わってないし、このまま続けても変わらないのでは。【セラピスト】
症状の変化は段階的に進みます。
現段階で痛みの程度は変わっていなくても、日常の動作が行い易くなってきたのは、今まで痛みでうまく動かせてなかった身体が整ってきている証拠です。痛みにも変化が出てくる前段階ですので、このまま運動を継続しましょう! - 痛みの変化に対する食い違い
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【患者さん】
痛みは少しマシになった気がするが、痛いことには変わりがないので変化がなく不安になる。【セラピスト】
痛みが少し軽減し、痛みが出るまでの時間や、痛みが引くまでの時間が短くなっていませんか?
上記のように変化があるのならば良い反応です。継続することで様子を見てみましょう!
Drとセラピストが共に
国際マッケンジー協会の認定を持ったクリニックは
兵庫県には他にありません!
チェックリスト
実際に当院で処方する運動を行っていて「効果がないな」「悪くなっているんじゃないの?」と疑問をもたれ、マッケンジー法®を諦めてしまう前に、以下の当てはまる項目をチェックしてみてください。
- Q
痛みや違和感が出た時に体操をしていない
-
A
まずは体操をしてみましょう!!
痛い時に行って効果を確認することが、悪化と改善の見極めの第一歩です。 - Q
痛みや違和感が出た時に体操をしたが、逆に痛くなった
-
A
運動前より症状が中心化している場合は、良い反応ですので継続して下さい。
痛みが強すぎる場合は、運動頻度など調整し継続してください。無理のない範囲で、可能な限り継続されることを強くオススメします。 - Q
痛みや違和感が出た時に体操しているが、痛みが強くなったまま、残ってしまった
-
A
運動負荷が強いと、運動後に痛みが残ってしまう場合があります。運動後、10分以内に治まるようなら問題はありません。運動頻度や回数など少し減らして、継続してみてください。
- Q
痛みや違和感が出た時に体操していると、楽だが、手や足の症状が強くなった
-
A
運動前より下肢の方へ広がっている場合は、注意してください。
一旦、体操を中断し、時間を空けて再度行ってみても同様の反応がある場合は中止して下さい。 - Q
痛みや違和感が出た時に運動しているが、痛みが変わらない
-
A
運動前の状態から、痛みの場所に変化はありませんか?
運動前より、範囲が狭くなったり、場所が中心化している場合は良い反応ですので継続して下さい。
また、運動前と比べて、体は動かしやすくなっていませんか?
運動後に痛みが変わらなくても、動きに変化があることは、とても重要です。変化を感じるのであれば、運動を継続していくことで痛みにも変化が生じる可能性があります。 - Q
痛みや違和感が出た時に運動していると、元の痛みとは別の筋肉痛のような症状がでてしまう
-
A
運動を力任せに行っていませんか?体に力が入っていませんか?
一旦、休憩し、全身の力を抜いて、もう一度、試してみてください。それでも変らなければ、セラピストのチェックが必要です。是非、当院へお越しください。 - Q
運動中に、痛みがでるから運動を控えている
-
A
運動中に痛みがでることは、マッケンジー法®では、必ずしも悪いとはいえない反応です。運動後に生じた痛みが残らないのであれば、継続して問題ありません。
また反復して行うことで、痛みが軽減することも、よく起こりますので、まずは痛みが残らないように気をつけながら5-10回ほど反復してみましょう。
上記チェックリスト以外の注意点
運動頻度は少なくないですか?
マッケンジー法®は、魔法ではありませんので、一定時間毎に続けて行う必要があります。
毎日、2-3時間毎に、5-10回/セットを目安に行ってみてください。忙しい場合は、1セット2-3回と回数が少なくても構いませんので、合間に行ってみることも重要です。
現在行っている運動方向と、反対の方向への運動や動作を頻回に行っていませんか?
例えば、腰を伸ばして改善する場合、腰を曲げると悪化する可能性があります。
運動方向を変える場合は、実施後の状態に気をつけましょう。
可能ならばセラピストに相談することをオススメします。
日常生活での姿勢が悪い
当院の考え方では姿勢をとても重要視します。いくら体操をしっかりと行っていただいても、姿勢が悪いことで改善に至らない場合は多いです。
意外に自分の姿勢というのは分からないものです。セラピストに確認してもらうことをオススメします。姿勢を意識するだけで、嘘のように症状が変化する事も多く見受けられます。