部位ごとの症状
当院では以下のような
疾患の方をよく診ます、
あなたのお困りの
症状はありますか?
カラダの症状や痛みでお困りの方に対しては、レントゲン検査で関節に異常や変形などがないか確認したり、骨の位置関係によって痛みの有無を原因を診断します。診察の結果、より詳細な検査が必要であると判断した場合には、MRIなどを実施することもあります。
肩の症状・痛みについて
こんな症状はありませんか?
- 慢性的に肩こりがある
- 痛みで肩があがらない
- 肩から腕にかけてしびれが走る
- 日常生活で肩が動かしにくい
よくある肩の疾患
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肩腱板断裂
肩関節の中で、腕と肩甲骨を繋ぐ筋肉がスジっぽく、板状になっている場所を「腱板」と呼びます。
肩を安定して動かすために働くのですが、これが特別なキッカケでなくても、切れてしまうことがあります。切れてしまったからといってすべてに痛みが出るわけではないのですが、切れたが故の痛みや、機能障害がひどくなると肩があがらない状態になったり、肩の動きが固まってきたりします。ひどくなると強い夜間痛で寝られなくなったりもします。「五十肩だと思うんですが」、といわれる患者さんの中に、一定数この腱板断裂が隠れていることもあります。
断裂があるからといって、すべて手術で対応する必要はありません。 -
五十肩
人間50年と、のたまった武将がいましたが、50歳を過ぎると、あちこちカラダの賞味期限が切れて、日常の生活動作のありふれた動きにも、微妙に傷めたり、繰り返すようになります。微妙な変化なので、画像所見などの検査にはハッキリした異常が認められないことが一般的です。
腱板断裂などの明確な異常所見があれば、その病名が付きますからね。原因は明らかではないながらも、肩の周りで炎症や癒着、そして拘縮などが生じてイロイロ困ることがでてくる、それが本来の「五十肩」です。
「五十肩と言われている」という患者さんの中で、調べてみるとハッキリとした病的な異常所見が見つかることは、少なくありません。 -
インピンジメント症候群
インピンジメントとは、衝突・はさまりこむという意味です。肩甲骨の肩峰といわれる天井部分と、上腕骨の大結節というでっぱりが、肩をあげる際に衝突することで疼痛を引き起こします。痛みがでるので肩を動かさなくなったり、痛みが出ないように変な動かし方をしていく中で、段々と重症化していきます。
はさまりこむのなら、当たっている(衝突している)場所を削ればいいのだろう、と安易に手術をすすめられることもあるようですが、削っても、その原因を変えなければ、また、はさまりこみが起こるようになるだけですから、手術を受けられるなら、慎重に。 -
拘縮肩(凍結肩)
拘縮肩とは、肩の痛みを長期間我慢していたり、痛みがあるのに肩を無理に使い続けた結果、あちこちで炎症が続き関節まわりの組織が硬くなることで動かせられなくなったことを言います。
その状態が長時間続き、疼痛も強くなってしまったものを凍結肩と、私は説明していますが、日本肩関節学会では拘縮があれば拘縮肩と呼び,原因が不明な拘縮肩のみを凍結肩と定義しています。
首の症状・痛みについて
こんな症状はありませんか?
- ずっと首が張っている
- 首を動かすと痛みが走る
- 首から肩にかけてしびれが走る
- 頭や首を動かしにくい
よくある首の疾患
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頸椎椎間板ヘルニア
椎間板とは、背骨(脊椎)を構成している骨と骨との間に存在している軟骨成分でできたクッションのことです。何らかの原因によって椎間板の中身が飛び出して、脊椎の中を走行している重要な神経である脊髄や、それから枝分かれしている神経(神経根)を圧迫して、神経が障害されている状態を呈するのが椎間板ヘルニアから生じる症状です。(ヘルニアとは「とび出している・はみだしている」という意味だそうです)
症状としては、神経根の障害が多く、肩から腕を経て手にまで痛みやしびれが出現します。
画像所見でヘルニアがみられるすべての人に症状があるわけではありません。ヘルニアが原因となる症状が治まって、ヘルニアは吸収されてなくなったのか?と再度画像検査をすると、そこには立派なヘルニアが変わらず出ていることも見受けられます。症状だけ治まったということですね。故に、ヘルニアがある=手術が必要というわけでもありません。 -
むち打ち
交通事故などによって、首がムチで打たれたようにしなって、強い衝撃が頸部に加わることで、頸部の靭帯・椎間板・関節包・筋肉・筋膜などが損傷した状態です。
主な症状に頭痛・首の痛みや運動障害があります。そのほか、肩こり、めまい、腕や手指の痛み・しびれ、耳鳴り、目のかすみ、吐き気、全身の倦怠感などを引き起こすこともあります。
どう傷んでいるからどんな症状がでているのか、という点を見極めることが治療の成否につながります。 -
ストレートネック(スマホ首)
ストレートネックの症状には、首や肩の重だるさ、頭痛、姿勢の悪さが代表的で、これらの症状により首が痛くて上を向けない状態になる場合もあります。また、首が動いていないことに、本人はまったく気づいていないこともしばしば見受けられます。
姿勢の悪さはストレートネックだけではなく、腕があがりにくくなり、肩を痛めてしまう原因にもなるので注意が必要です。
長時間のスマホ操作が続くと、このような状態になりやすいのですが、とあるCMで怪談話が得意な某有名タレントが、「スマホ首」、と呼んでいました。洒脱なネーミングセンスだと思います。 -
頚肩腕症候群
「頚肩腕症候群」は、名前の通り、首・肩・腕に痛みやしびれなどの症状が現れる病気の一群です。単一の病態で説明できるものではありません。
主な症状は痛み・しびれですが、他にも首が重く、だるく感じたり、首の可動域が制限されたり、頭痛が生じることもあります。不良姿勢や、長時間の同一肢位での作業などによって症状が起こる、カラダの使い方の癖に由来したり、背骨を支える筋力がうまく働かなくなり、カラダを支え切れなくなって不良姿勢をとらざるを得ない状態になっている場合もあります。
往々にして、セラピストが見た目で良い姿勢に矯正すると、気持ち悪く、しんどくて、良い姿勢を維持できない、という現実に直面します。姿勢を治せば、それで即解決するというモノでもないそれをどのように変えていくのか、を探るのが治療につながります。
腰の症状・痛みについて
こんな症状はありませんか?
- 腰がだるい・重い
- 長時間座っていると腰が痛む
- 起床時に腰が痛む
- 前屈や後屈をすると腰が痛む
よくある腰の疾患
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ぎっくり腰
ぎっくり腰の正式名称は「急性腰痛症」と言い、腰に無理なひねり・反りなどの動作が加わることで、椎間板・椎間関節・仙腸関節・筋膜などが捻挫することで起こります。捻挫以外にも、筋肉や軟骨などが損傷することで起こる場合もあります。また、重い荷物を持ち上げるなど、腰を酷使した時だけでなく、「朝、顔を洗うために前屈みになった時」や「くしゃみをした時」など、日常的な、なにげない動作が原因で起こることもあります。
何かが損傷、した状態ですから、なんらかの治療で、症状が一発で消え去ることはありません。痛みが強いから動かなければいい、と腰のベルト固定・安静にするだけの対処だと余計に症状が長引くことにもつながりますから、どのように対処を考えるかが重要です。 -
腰椎すべり症(腰椎分離症)
腰椎(腰の骨)がずれることで脊柱管(脳とカラダを繋ぐ神経が走行する骨のトンネル)が狭窄する(狭くなる)ことで、馬尾神経や神経根などが圧迫されて、下肢の痛み・しびれのほか、「間欠性跛行」と呼ばれる歩行障害などを引き起こす疾患です。安静時に痛み・しびれなどの症状が現れることは少ないとされていますが、長時間同じ姿勢を続けたり、立ち仕事や重労働などを行ったりした後には強い痛みが生じる場合もあります。すべり症がある方は、必ずそこに狭窄症を伴います。
すべり症がある方に、腰部脊柱管狭窄症もありますと説明すると、非常に驚愕されることは珍しくないことに当方は非常に驚いております。
この時の痛みは、さまざまな原因が関連するもので、すべり・狭窄の所見が必ずしも痛みの原因になっているとは限りません。何が痛みの原因になっているのかを見極めることが重要です。 -
腰椎椎間板ヘルニア
背骨を構成する骨と骨との間の椎間板の中にある線維軟骨を髄核と呼びますが、これが何らかの要因により後方に飛び出し、周囲の神経を圧迫して痛みやしびれなどの症状を引き起こします。(ヘルニアとは「とび出している・はみだしている」という意味だそうです)
加齢・姿勢の悪さ・スポーツ時の動作などが原因で起こることもあります。重症になると運動神経や感覚神経が損傷し、神経が麻痺してしまうこともあり、それによって重大な機能障害が生じた時には、手術が必要となる場合もあります。
画像所見でヘルニアがみられるすべての人に症状があるわけではありません。ヘルニアが原因となる症状が治まって、ヘルニアは吸収されてなくなったのか?と再度画像検査をすると、そこには立派なヘルニアが変わらず出ている方も見受けられます。症状だけ治まったということですね。故に、ヘルニアがある=手術が必要というわけでもありません。 -
腰部脊柱管狭窄症
人の背中には脊椎(背骨のこと)が頭~骨盤までを繋いでいます。脊椎の中には脊髄といわれる脳とカラダをつなぐ神経が走行する脊柱管という骨のトンネルがあります。その脊柱管が何らかの原因で狭窄(狭くなること)すると脊柱管狭窄症となり、特に腰椎(脊椎の腰の部分)で生じたものを腰部脊柱管狭窄症と言います。
腰痛が症状として強調されることもありますが、狭窄が原因となる症状は、主に下肢症状です。狭窄による症状と、それ以外が原因となる症状との見極める必要があります。
画像で狭窄の所見があっても、強い臨床症状がみられないことも少なくないので、狭窄=手術ではありません。
腕や肘の症状・
痛みについて
こんな症状はありませんか?
- 腕がしびれている
- 肘を曲げるや伸ばすができない
- 肘の関節が痛む
- スポーツ中に肘に痛みが走った
よくある腕や肘の疾患
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胸郭出口症候群
腕をあげる動作の中で上肢のしびれや肩や腕、肩甲骨などの周囲に痛みが生じる疾患です。前腕と手に刺すような痛みとしびれ感、ビリビリする感じなどの感覚障害や細かい動作がしにくいなどの運動麻痺がみられることもあります。頸肩腕症候群とはどう違う?
いずれも、症候群で「病気の一群」なので、重なる部分はあり、頸肩腕症候群の中に、胸郭出口症候群が含まれると考えることもできるでしょう。
胸郭出口症候群は、腕神経叢(首からでてくる複数の神経が叢(くさむら)のように複雑に交叉している部分)や血管が第一肋骨、鎖骨、斜角筋などの筋肉群により圧迫され、引き起こされる障害です。 なで肩の方や重いものを持ち運ぶ仕事をされている方でこのような症状があれば、胸郭出口症候群の可能性が考えられます。
なで肩の細身で華奢な女の人と、ムキムキマッチョのムサ男が同じ症状で悩んでいるということが起こりえますから、興味深いですね。 -
テニス肘
正式名称を「上腕骨外側上顆炎」といいます。上腕骨=腕の骨の端のほうで、外側の上顆と呼ばれる箇所で炎症を起こすという文字通りの病態です。テニスという名前がついていますが、それ以外のスポーツでも起こりますし、重量物を扱う職種の方、スポーツに縁遠い主婦の方も来られます。
肘が痛くて、ペットボトルの蓋が開けられない、なんて訴えだとこれを疑います。繰り返す動作の負荷が肘の組織を傷めてしまって、修復→損傷を繰り返すことで固い組織になる。だからまた傷めやすくなるという堂々巡りで増悪していきます。
肘のストレッチが基本の治し方として指導されますが、肘に負荷をかけてているカラダの使い方を修正しないと、治っても、再発を繰り返してしまいます。保存療法で十分な効果が得られない場合には、手術という選択肢も教科書的にはありますが、実際それで手術を受けた方には、私はまだ、お目にかかったことはありません。(出会ったことがないというだけの話です) -
野球肘
野球肘は繰り返しボールを投げたり、ラケットをふることで肘に強い力がかかり、骨(骨端線)、軟骨、靭帯、筋肉に負担がかかり発症します。特に投げすぎによる野球肘が最もよくみられますが、「肘下がり」「手投げ」「カラダの開きが早い」「全身の柔軟性の低下」などの不適切な投球フォームや、速い球を投げる、遠くに球を投げるなど、たった1球でも肘に大きな負担がかかると発症することもあります。
内側・外側と違った病態があり、それぞれ内側型野球肘・外側型野球肘と呼ばれます。また内側・外側の中にも、さまざまな病態が含まれ、なーんだ結局、野球で肘を傷めたのは全部ひっくるめて野球肘なんだな、、、それは正解です。
投球を中止すると数週間で痛みは取れることが多いのですが、治ったと思って投げ始めるとすぐまた痛みは再発します。結局、整形外科に行くと、投球中止って言われるだけダネーっ、と来院されることもなくなり、、、次に整形外科に帰ってきたときはとんでもなく重症になっていたりするので、最初の段階で、いかに病状を本人にわかってもらえるかが勝負だと思っております。
治療として肘のことだけやってればいいわけがなく、スポーツを続けても問題の起こらないカラダづくりがいかに大切かを理解いただくことがすべてだと思います。 -
肘部管症候群
肘部管症候群とは 肘の内側(肘部管)で尺骨神経が絞扼、あるいは牽引されることにより、痺れや筋力低下などの神経障害を生じます。
その原因としては、神経を固定している靭帯や筋肉による圧迫、加齢による骨の変形、小児期の変形治癒骨折、スポーツや重労働などが挙げられます。
繰り返される刺激が原因になっていることが多く、その刺激が何に由来するのか、それがカラダの使い方の癖からくるものなら、いかに「どこを」「どのように修正するのか」を探ることが重要です。肘から起こる症状なので、肘だけ対処しておればよい、それで治ることがないのが、この疾患です。
手や指の症状・
痛みについて
こんな症状はありませんか?
- 手や指にしびれがある
- 指の関節や手首が痛む
- 手がこわばる
- 手や指が腫れている
よくある腕や肘の疾患
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手根管症候群
手根管症候群は、手首の手根管(骨と靭帯で管のようなトンネルを作っている箇所)で正中神経が圧迫されるために発生する、手指のしびれの疾患です。 初期には人差し指、中指のしびれ、痛み、手のしびれ・こわばり感で気づくことが多いのですが、病気が進行すると「親指の付け根がやせる」という症状が現れます。
これは、筋肉を支配する神経までが障害され、筋肉が萎縮してしまうため起こります。親指と人差し指などの他の指を、つまむような動作が難しくなります。
病状を捉えて、必要なタイミングで手術を考えることも重要です。なぜ手根管に問題が生じるのか、原因を考えることも大事で、注射対応が効果を示すことが多いのですが、原因の一つに悪いカラダの使い方の癖があるなら、それに対処しないと再発を繰り返します。 -
ばね指
指の曲げ、伸ばしの際の動きが悪かったり引っかかって痛みがでたり、状態が進行すると指を曲げると戻らなくなり、強い力で伸ばすときにバネのような現象が生じ強い痛みが伴うので、その名がついています。手指の使い過ぎで起こる、指の腱鞘炎です。
腱は腱鞘というトンネルを通っており、腱が腫れるのか、腱鞘が腫れるのか、その両方なのかが生じ、腱の滑走が障害されるというのが発症のメカニズムです。
初期の段階では安静にしていれば回復することもありますが、次第に強い痛みやバネ現象が生じるようになると、注射や手術対処が必要となります。
腱の滑走を促すような運動を指導し、症状が改善することもありますので、手の注射に躊躇される方は、一つ頑張ってみませんか。
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ドケルバン病
スイスの整形外科医、de Quervain先生が最初に報告したためにその名前がついています。手首の腱鞘炎(=腱周囲の炎症)の一つです。特に手首の親指側の腱鞘炎になります。物をつかんだり、タオルを絞るなどの動作で手首の親指側に痛みが出ます。
初期は安静にするだけで症状が治まることもあり、装具を処方することもありますが、症状が強くなると、腱鞘内への注射や手術療法が適応になります。
腱の滑走を促すような運動を指導し、症状が改善することもありますので、手の注射に躊躇される方は、一つ頑張ってみませんか。 -
母指CM関節症
拇指の付け根にあるCM関節周囲の靭帯のゆるみが原因で、関節が不安定になり、軟骨の摩耗・関節の変形・亜脱臼が生じ、「握る」「つまむ」などの拇指に力がかかる動作に痛みが出るようになります。変形性関節症の一種とされており、痛み止めの内服や注射療法、簡単なサポーターを処方することもあります。
動作時の関節の正しい位置を保つと痛みが軽減することも期待でき、それを装具という道具を使って行うか、リハビリで使い方の癖を変えるのかというところを狙います。 -
へバーデン結節
正確な原因は不明ですが、40歳以上の女性に多く発症します。成因としては、加齢や指先の過度の使用などで起こるのではないかといわれています。患者様には病気なのか、老化なのか、よくわからないと説明しています。
中高齢の女性に多く発症することから、背景に女性ホルモンの変調やストレスが多くかかる環境やストレスを受けやすい体質なども関係していると言われています。
変形がみられるので、リウマチではないかと心配されて来院されることも多いですが、変形が進行している期間には痛みが強く、しかし変形の進行はあるところで終了し、痛みはなくなることが期待できるのが、大きな違いです。
股関節の症状・
痛みについて
こんな症状はありませんか?
- 慢性的に股関節が痛む
- 歩いたり走ると股関節が痛む
- 立ちっぱなし、立ち上がると股関節が痛む
- スポーツ中や後に股関節に痛みが走った
よくある股関節の疾患
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変形性股関節症
変形性股関節症は、関節軟骨の変性・摩耗によって関節破壊が生じる疾患です。原因が不明である一次性と、何らかの疾患に続発して生じる二次性の2つがあります。日本人の場合、80~85%が二次性であり、もともと何らかの既往がある方がほとんどです。変形性股関節症を引き起こす疾患として、股関節の発育が不十分であったり(発育性股関節形成不全)、骨折などの外傷であったり(大腿骨頚部骨折)、関節リウマチであったり、さまざまなものが挙げられます。
画像で変形がみられ、なんらか症状があるなら、変形性関節症ではありますが、変形した関節が痛みの原因になっていないこともよくあることです。なにが痛みの原因になっているのかを突き詰めて探ることに治療の勝機が見出せます。レントゲンを撮って、関節が変形しているから関節内のヒアルロン酸注射、それで改善しない場合は手術、そんな短絡的な診療をしていた、若き日の私を今の私は苦々しく思っております。 -
股関節インピンジメント症候群
股関節のボールとソケット、(骨盤の寛骨臼と呼ばれるソケットと、大腿骨頭:太もものボール)との間で衝突・はさまりこみ(インピンジメント)が起こることで、股関節前部(鼠径部)の痛みや可動域の制限の症状が現れます。鈍痛、重ぐるしさ、なにかがキッチリはまっていないような違和感と表現される方もおられます。
さらに、関節唇や関節軟骨の挟み込みが繰り返し起きることで損傷が悪化すると、関節軟骨や骨まで削れてしまい、関節が変形する「変形性股関節症」に進行することが知られています。
骨の形態異常が原因になって症状が生じていることもありますが、骨盤の動きの悪さを是正すると、手術するのと同等の効果が期待できるという報告もあり、まずは保存療法が選択されます。 -
鼠径部痛症候群
鼠径部痛症候群とは、ランニングや起き上がり、キック動作など腹部に力を入れる運動時や、走る・跳ぶ・座るなどの日常生活動作に鼠径部や太ももの内側、下腹部に痛みが生じる疾患の総称です。症候群なので、単一の病態ではありません。
サッカー等のスポーツで足関節捻挫等の怪我をした後に、治りきっていない状態でスポーツに復帰し、無理を続けた時などに生じることが多くみられます。
器質的な損傷=部品の故障がなく、カラダの使い方の悪い癖で症状が出ていることが多くみられます。股関節周囲の症状だからと、そこだけに対処していても状態は変わりません。 -
ペルテス病
ペルテス病は発育期に大腿骨近位骨端部で血流障害による壊死が生じる疾患です。骨壊死部は最終的に修復されますが、その修復過程で大腿骨頭が陥没などの変形する恐れがあります。大腿骨頭が変形してしまうと、将来変形性股関節症となり、生活に支障をきたします。
初発症状は股関節痛が多いですが、大腿前面や膝痛のみを訴えることもあります。そのため膝部の診察を行っても異常が見つからず発見が遅れることがあります。発症は3~12歳くらいまでですが、好発年齢は4~8歳で男児に多く、頻度は2万人に1人と言われています。当院での対処は、とにかくすみやかに「発見する」こと。
治療は小児整形外科専門医へ紹介しております。
膝の症状・痛みについて
こんな症状はありませんか?
- 膝がぐらぐらする
- 膝に違和感を感じる
- 正座ができない
- スポーツ中や後に膝に痛みが走った
よくある膝や足の疾患
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変形性膝関節症
変形性膝関節症とは、膝の関節の軟骨の質が低下し、少しずつすり減り、歩行時に膝の痛みが出現する病気だと言われています。
画像で変形がみられ、なんらかの症状があるなら、変形性関節症の可能性がありますが、変形した関節が痛みの原因になっていないこともよくあることです。
なにが痛みの原因になっているのかを突き詰めて探ることに治療の勝機を見出せます。
レントゲンを撮って、関節が変形しているから関節内のヒアルロン酸注射、それで改善しない場合は手術、そんな短絡的な診療をしていた、若き日の私を、今の私は苦々しく思っております。 -
半月板損傷(内・外側)
膝半月板損傷は比較的多いスポーツ外傷の一つですが、何気ない日常生活の動作で生じることもよくあります。鳥の軟骨のから揚げでみられるようなコリコリした組織、軟らかいけど固い、固いけど軟らかい、そういう組織で膝のクッション機能を担っています。半月板には、軟骨にかかるストレスを減らす重要な役割があるため、出来る限り温存する(残す)ことが重要です。以前は、半月切除術が主な治療法とされていましたが、半月切除後に長期間経過観察すると程度の差はあれ、必ず関節軟骨が傷むことから、現在では温存を目的とした治療が重要視されています。
また一方、内側半月板の後根断裂という病態であれば、これは急激に膝関節の機能が悪化する特殊な断裂形態ですから、速やかに修復手術を考えたほうが良いとされています。
抜いても抜いても膝の水(関節液)が溜まり続ける状態や、ロッキングという強い挟み込みの症状のため、膝が動かせられなくなるような状況が続発する場合も、早期に手術を考えたほうが良いとされています。
それ以外は、基本的に次第に傷んだ箇所が削れて、滑らかになり、はさまることがなくなるのを待つという方針で経過を診ます。膝への負担を減らすことで痛みの軽減も期待できますから、リハビリ対応も考えましょう。 -
アキレス腱炎、周囲炎
ふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋)が急速に収縮するなどして、足首を動かす役割を担うアキレス腱が断裂した状態です。外部から過度な力が加わったり、伸ばし過ぎたりしたために起こることもあります。受傷時には「バチッ」という断裂音を体感することもあり、また、誰かに後ろから蹴られたような衝撃を訴えられることもあります。アキレス腱が断裂していても歩行できる方がおられ、「切れてます」とお伝えして驚愕されることもしばしば。
速やかで、確実な改善を求める場合は、基本手術加療をおすすめしていますが、手術が嫌といわれる方で、断裂部の形態が許容される範囲であるなら、保存的に加療することもできます。 -
ジャンパー膝
ジャンパー膝は膝蓋腱炎とも呼ばれ、ジャンプや着地、ダッシュやストップなど、急激な動作により膝蓋腱に微細な損傷を起こし、修復→損傷を繰り返すことで固い組織になる。だからまた傷めやすくなるという堂々巡りで増悪していきます。
原因となるスポーツを休止すると痛みは治まりますが、復帰するとすぐに再発することも珍しくありません。
膝の症状だからと、そこだけに対処していても状態は変わりません。
スポーツを続けても問題の起こらないカラダづくりがいかに大切かを理解いただくことが重要です。
足の症状・痛みについて
こんな症状はありませんか?
- 偏平足や外反母趾がきになる
- 足の指にしびれがある
- 足首がぐらぐらする
- 足の裏が痛む
よくある足の疾患
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足底腱膜炎
足底〜趾先を支配する神経は「足根管」と呼ばれる内果(うちくるぶし)の下のトンネルを通ります。その場所になにか原因があって、足の裏に症状がでるという病気の総称を足根管症候群と呼んでいます。
歩いたり、特定の靴を履いたりしたときに起こる焼けつくような痛みや、チクチクする痛み、違和感などが生じます。
治療においては、なぜそこに問題が生じているのかを見極めることが重要となります。 -
アキレス腱症
ふくらはぎの筋肉と、踵の骨を結ぶ腱をアキレス腱と呼びます。その腱に繰り返し負荷がかかることで小さな断裂や損傷が生じ、そこに再生、修復を繰り返していく過程で炎症を起こすようになるのです。ランナー等のスポーツを行う人に多くみられるほか、加齢による腱の変性や靴の不適合、扁平足などによる足部変形により起こることもあります。
我慢して動かし続けると症状が悪化し、スポーツならパフォーマンス低下にも繋がります。悪化すると、安静時にも痛むようになります。
痛みが強い場合はステロイドを含んだ局所麻酔薬を注射することもありますが、繰り返し投与すると腱が脆くなって断裂しやすくなるなどの副作用もあるので、注意が必要です。
アキレス腱自体が痛みの原因になっている場合と、筋腱移行部、筋実質が原因の場合、腱が踵骨に付着する場所での炎症、筋腱に隣接する周囲の軟部組織が原因になっている場合と、さまざまな病態が混在しますから、痛みの原因がどこにあるのかを見極めて治療を進めていく必要があります。 -
足根骨癒合症
足の甲から踵の部分には7個の骨が存在し、それぞれに名前があるのですが、総称して足根骨と呼びます。それらのうち、二つの骨の間が部分的または完全に癒合(くっついてつながること)していることによって痛みがでている病態を足根骨癒合症と呼びます。
スポーツ活動等での過負荷や軽度の外傷をきっかけに痛みが出るようになることがみられます。発生しやすい決まった場所があり、問診情報にもとづいて疑い、その箇所の所見を積極的に探ることが診断に繋がります。
リハビリをすることで癒合している箇所が治ることはありませんが、足部の機能を高めたり、負荷を減らしたりすることで痛みを和らげる効果は期待できます。重症の場合は手術適応となる場合もあります。 -
足底腱膜炎
足の裏で、踵の骨からつま先へつながる分厚い腱の膜のことを足底腱膜と呼びます。土踏まずのアーチ構造を支える役割があり、体重がかかった際にのばされて足の負担を和らげるクッション機能を持ちます。
腱の賞味期限切れと説明するのですが、固くなった腱膜が引っ張られることで微細な断裂・修復・再生を繰り返し、変性が生じることが原因とされています。
朝起きた時に足の裏が痛い、歩く始めるときに足の裏に激痛が走るなどは、この病態を疑う症状です。
「足底筋膜炎と言われてます」と訴えられる方の中で、そうではない、拇趾外転筋腱の問題であることもしばしばみられるものですから、やはり、何が問題になっているのかを見極めて対策を練ることが重要です。
足にあっていない靴による疾患
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扁平足
土踏まずのアーチがつぶれて、足の裏が平らになった状態のことを扁平足といいます。
通常、歩くときには、足が着地した際に地面から受ける衝撃を土踏まずの部分で緩和します。ところが扁平足になると、衝撃が足全体に伝わってしまい、長時間歩くのがつらくなったり足が疲れやすくなったりします。極端な疲れや痛みがある場合は治療が必要になります。
ふくらはぎの筋肉が伸びにくくなり、足首が固くなると扁平足になりやすくなります。また、足先が外に向いた状態で歩くと扁平足のリスクが高まります。足の腱への過剰な負荷や加齢、運動不足、肥満などによる足の筋力低下、腱や靭帯が弱くなることでも起こります。
扁平足の多くは、重い病気や障害をきたすものではありません。しかし足の痛みを覚える場合はさまざまな疾患が隠れていることがありますから、受診をおすすめします。 -
外反母趾
親指(拇趾)が小指側に“くの字”に曲がってしまう状態を外反母趾といいます。
拇趾の付け根の関節が突き出し、靴の内側に当たって痛みや炎症を起こします。
拇趾が変形するのは、足の形が全体に崩れていく過程で進んでくるので、特別拇趾だけが、ある日突然曲がり始めるのではありませんから、ゆびの間に何かを挟んだり、ひっぱたりすることで、治るようなものでもありません。
腫れていて変形しているという外見上の問題だけでなく、歩く時や靴を履く時の痛み、圧迫すると痛い、赤く腫れている、拇趾の付け根の皮膚が硬くなる、拇趾が動かしにくくなる、拇趾がしびれるなどの症状がでてきます。
治療として大事なのは、足の構造と個々の形を見極めるとともに、何に困っておられるのかをしっかり把握し、対策を練ることです。
このような疾患でお悩みの方はシューフィッティング&インソールおおすすめしています。
足と靴が原因で起こる様々なトラブルに対処できる理学療法士が担当します。
インソール
爪でよくある疾患
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巻き爪
巻き爪とは、爪が内側に巻いている状態のことです。爪に加わる力のバランスが崩れることで生じるといわれています。
特に症状が無ければ治療の必要はないと説明していますが、巻きが強く、爪の下の肉の部分をつまみあげるような変形をしているものは、見た目もおどろおどろしいですし、何かのきっかけで痛みが出るようになることもあるようです。基本的に、治療は矯正の適応となり、保険内での扱いはできません。 -
陥入爪
陥入爪とは、爪の角や側面が皮膚に食い込んでしまう状態。症状は、疼痛(痛み)、発赤(赤み)、腫脹(腫れ)などの炎症兆候で、炎症が悪化して感染が起こると、赤みと腫れが強くなり、肉芽腫という状態になることがあります。肉芽腫の中では、爪刺と呼ばれる爪の棘のようなものが原因となってできているものが多く、肉芽は切り取らなくても、爪刺の部分を直接触れないような状況をつくると、自然に退縮します。
手術扱いとして保険が適応される場合と、矯正として自費治療になる場合があります。
当院は爪のトラブルである「巻き爪」や「陥入爪」などの治療に力を入れています。
様々な治療方法でご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。
当院の治療方針
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Dr.による治療
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注射治療
筋肉を動きやすくするハイドロリリース拘縮肩へのマニュピュレーションエコーガイド下でのブロック注射
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薬の処方
症状に応じて複数の痛み止めを提案状態に合わせて漢方も処方
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安静の指示
急性期でもできるだけ早く動きはじめていただくことで安静による二次障害を防ぎます
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リハビリ
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物理療法
一過性の効果である昔ながらの物理療法は行っていません(自分で対処できる運動療法を推奨)
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マッサージ
慰安行為であるマッサージは行いません(自分で対処できる運動療法を推奨)
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運動療法
他で教わらない背骨の動きや硬さに着目したセルフエクササイズを個別指導「自分で動いて自分で治す」方法をマンツーマンで指導します
当院最大の特徴であり強み
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当院は総合診療と特別診療
(自費)の2つがございます
当院は保険適用の総合診療・リハビリテーションと自費診療である特別診療の2つがあり、患者様にあったプランでご提案させていただいております。
もちろん、ご相談の上で診療・リハビリテーションを進めていきますので、お気軽にご相談ください。
総合診療でご相談ください
カラダのお悩みで少しでも気になることがございましたら、まずは総合診療(保険適用)でご相談ください。
総合診療(保険適用)でも、患者様のカラダを診て、治療はもちろん、再発防止に関するケア方法のアドバイスも積極的に行っております。
些細な事でも放置していると慢性化してしまいますので、お気軽にご相談ください。