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お知らせ・ブログ

保険の審査面談 社保編 またしても とどのつまり③

さて、私が知りたいこと、

アナタハ、ドンナ診療ヲ サレテオラレルノデショウカ、、、、

 

では、先生はご自身の診療で、腰痛にたいしてどのようにメニューを組み立てられているのですか?

それをお訊きしたいです、どう考えられて、どのように指示をだされるのか、、、。」

審査Dr「それは、まず、、基本的なメニューからでしょうね。」

私「基本的なメニューってのはなんですか?」

審査Dr「まあ、リラクゼーションから、、」

私「リラクゼーションが基本なんですか?」

審査Dr「どこからどうするか、というアプローチはいろいろあるでしょうけど、、、、」

私「イロイロあるところを、指示されるんですよね。医師が考えたメニューをPTが粛々と遂行する、とさきほど、言われていましたね。」

審査Dr「そうそう。」

私「では、リラクゼーションから始まって、それからどうなるんですか。」

審査Dr「まあ、イロイロ、、、」

私「それは、どういう風に決めるんですか?」

審査Dr「フィードバックしてもらって、、、PTからも報告があるので、、、そういうことを繰り返しながらリハビリのメニューを決めていってます。」

私「では、PTは先生の指示されること以外はまったくされないということですか。」

審査Dr「まあ、基本的にはそうですね。

PTのフィードバックから、Drが次のメニューを考えると、、」

私「先生、すばらしいですね、、そういうことが出来る先生がいてはるってことがすばらしいです。

少なくとも、私の周りにはそこまでの判断ができるDrはみたことがないですが。

整形外科医師のところでそれがしっかり機能しているなら、こんなに整骨院が隆盛を誇っているようなことにはならなかったはずですが。

日本整形外科学会は反整骨院キャンペーンをしてますけど、私は患者さんが整形外科を見放してると思ってるんです。

器質的な異常がどうか、とは整形外科でみてもらうと、、、、整骨院の先生から、整形外科でレントゲンだけ撮ってきてもらって、、痛いのは僕のトコロで治してあげるからって言われてきましたって、、患者さん言われるんですよ。患者さんから見放されてるんです、整形外科って。」

審査Dr「全部がそうじゃない。」

私「当然、全部ではないです。

見放されてるから、これだけ整骨院が繁栄しているんです。

整形外科のニーズがなくなってきているとことじゃないですか。」

審査Dr「まあ、さわる、さわらない、というところで、整形外科としても反省しないといけないトコロもあると思います。」

私「さわる、さわらないじゃないです、そういう問題ではないです。」

審査Dr「患者さんの満足度、、」

私「そうです。

前にかかった医者にレントゲン撮ってもらって、変形してるよって言われて、、、

あとはどう言われました?

筋肉鍛えろって、、、

どんな筋肉をどうやって?、

いや、そういう話はありませんでした、、、

それじゃあ、なんのことかわからんですよねって、

そういう会話が今日も私の診察室でありました。

そういった形を変えて行かなくてはならないってのが、これからの整形外科なんじゃないんですか。」

審査Dr「いや、もちろんそうなんですけど、、、大分、話が横にずれてきている。」

私「すいません、熱くなってしまって、、

単位数どうこうという話ですが、実際うちから川一つ越えると、そこは大阪府で、そちらの整形外科で2単位の運動器リハを受けられていた患者さんが、うちに来られると、1単位分しかしてもらえないけど、それはなぜかと訊かれます。いやあ、保険が通してくれへんのよ、というと、川向こうは良くて、なんでこっちはダメなんかって訊かれます。

私も分からへんのや、今度、訊いてくるわなっていって、得た答えが、根拠がないですって、それはなんなんですか。」

審査Dr「だから、さきほども言ったように根拠ないっていうのは、1単位で充分じゃないかっていうことです。

2単位やらなければならない病態であるかどうかというのは、、先生のところはしっかりやられているみたいやけど、そうやないところもいくらでもあるので、、、

先生のところは特別だという証明にはならないので。

そういう意味では1単位が基本。」

私「基本、というのがよくわからないですね。」

審査Dr「20分やれば、充分やないかってことです。」

私「20分なんて、、、話をじっくり聞いているだけで、20分なんですぐに経ってしまいますよ、、」

審査Dr「患者さんの話を聞くっていうのは、リハの時間にははいっていない、、」

私「ええ、当然。話を聞く時間を算定させてくれって、言ってるわけではないです。

いろんなことを確認していくなかで、20分でホントに足りてるのでいうのが疑問です。

うちは初回は2単位ですが、そのあとは時間がかかっても2単位はとってないんですよ。」

審査Dr「かなり、時間を超えているケースがあるの?」

私「あります。ありますが、医療費抑制ということもあるので、それはとらずに、でも最初だけは2単位で大目にみてもらいたいなあ、とうちのPTとは話してるんです。」

審査Dr「実際に2単位40分をやっているのだったら、それは請求していただいて構わないんですよ。」

私「いや、構わないって、それがダメだっていわれるので、この場に来てるんじゃないですか。」

審査Dr「原則だってことですから。それが、1単位やるよりも2単位の方が効果が明らかにあると、、、」

私「明らかにって、それは、文献的に出せってことですか?」

審査Dr「それが一番、望ましい。

望ましいですけど、たとえば、1単位しかできなかった患者さんと2単位した患者さんと明らかに結果が違うってことを発していただければ、、、そういうデータがあれば、僕らは助かります。

我々は、お金を払う保険者がいて、先生方医療機関ががあって、その間に私ら審査があります。

お金を払う人に対して、先生方がやっていることが妥当だということを説明しないといけない。」

私「大阪府に、川一つ超えると、イイヨって言ってる。

お金がからんでいることなのに、その適応に根拠がないっていうのが分からないんです。

リハビリテーションの内容を考えていくのに病態を分類わけして個々に対処を考えることが大事だっていうデータを、うちとしての診療の根拠となるものを出しているんです。

なかなか時間がかかるものです、という資料です。

ないないって、いわれますが、審査の判断としての根拠は示して欲しいんです。

過剰ですね、と判断される資料を示してください。

大阪府ではOKとされている、それを兵庫県ではダメだとされるなら、相応の根拠を示してください。

こちらは資料をお出しして、時間がかかることを示しております。」

審査Dr「基本的に、、最小の努力で最大の効果、そういう意味で1単位を認める。

2単位をすることの意義、そういうものを、、」

私「2単位という時間をかけて、患者さんの病態を分類わけしながら治療を考えていく、という意義です。」

審査Dr「それは、運動器リハビリを実施しているという判断にはならない、、」

私「なぜですか。

東京大学の松平先生も、世界はそういう方向へ動いているということを示しているんじゃないですか?

今後、ではないです、現在、されていることです。」

審査Dr「それを請求しておられるのかどうか、、」

私「それは知りません。

大阪でも、岡山でもOKとされていることです。」

審査Dr「それをここでいわれても、、ここは兵庫県だから。

兵庫県での判断なので。

全国整形外科審査委員会というのがあるんですけど、そこで内規を決めているところが3割、審査員の判断によるところが7割。

それは、それぞれなんですけどね。

完全に内規を決めて、それ以上ダメと言ってるのが6%。

うちは内規は決めてますけど、最終的には審査員の判断ですから。」

私「内規っていうのはどういうことなんですか。」

審査Dr「今、言ってるような、兵庫県では外来リハは原則1単位ってのが内規。」

私「兵庫県の中だけの取り決めってことですね?」

審査Dr「そうそう、審査ってのは、全国でやるのじゃなくって、都道府県単位でやるものなんで、都道府県の判断が、先生も1単位しか認めてくれんと書かれていますが、そういった動きが兵庫県の動きなので、それ以上の請求をされる場合は、我々としてはやはり、その根拠が欲しい、、」

私「じゃあ、私も、内規の根拠が欲しい、、」

審査Dr「内規の根拠は、、ないっていうか、、最小限の努力で最大の効果と、、、」

私「文献的な根拠と言われても、85%が原因不明と言われているようなモノについて、どういうエビデンスを出すんですか?」

審査Dr「それは、、、エビデンスは、、お金の問題しか、、ないですね。」

私「お金の問題ってどういうことですか?」

審査Dr「前に言ったように、1単位で診療すると、治療期間が長くかかった、というような、、、」

私「それでいいんですか?」

審査Dr「経済的にいうと、そういうことになります。

トータルで2単位でやったら、短く済んだ、ということなんかですよ。」

私「5年以上前になりますが、当院で父がメインで診療をやっていた頃と今の状況とで、腰痛症という病名で受診回数の違いなんかを出すことが出来れば、それが根拠を示すデータになり得ますか?」

審査Dr「なります。我々はお金を払ってくれる保険者に説明しないといけないというのがあるので、、、」

私「説明しないといけないのに、、、根拠がないってのはおかしいですよね、、」

審査Dr「だから、最小限の請求しか認めない、ということ、最小限のところが、原則として1単位だということ。

ただ、それ以上やって、しかもそれが効果があると、医療経済的にも効果があるというデータがあれば、保険者にたいしても、2単位は妥当ですよって、ことが言える。

先生のトコロは2単位、よそが3単位、、3単位は認めてないですけど、、それで明らかに通う期間が短くなるというのやったら、それは認める。

ただ、データがない以上は最低限の1単位の金額でやってください、と、、それ以上でやるんやったら、それの理由をくださいっていうのが、我々のスタンスです。」

私「ミニマムっていうのは分かりますが、ミニマムっていうことがPTの診療意欲を下げているっていうことはどう考えられていますか?

どうせ、兵庫県は頑張っても認めてくれないんですよって、言っても無駄ですよって言ってるPTがいるんですね。他の施設ですけど。

書類6ページの下のほうですね。2単位分の時間をかけても、どうせ認めてもらえないのだから、請求はするな、と上司から指示があるといわれています。

そうやっって、兵庫県のリハは萎縮してきているのですね。

大阪は時間をかけた分だけ、その努力を認めてもられてるんですが、兵庫県はそうではないので、診療意欲を殺がれる方向になっています。

それに関してはどう考えられますか?」

審査Dr「言うてることはよくわかりますが、、、、要は、我々としては、最小限の医療費を使うことで最大限の効果を得るように、、最小限じゃない部分をだすなら、それを説明できるようなデータが欲しい、それにつきるんです。

だから、そういうデータがあれば、2単位を認めることはあるし、、、まあ3単位は外来では無理ですけど、3単位もエビデンスがあれば、認めることはあるかもしれない。」

私「エビデンスも、、、ちゃんとした形のエビデンスはだしようがないですね。」

審査Dr「まあ、なかなか難しいことですけど、、僕らが保険者に示せるだけの根拠のあるエビデンスを出していただけるのであれば、、まあ、全国レベルでやるようなことは無理でしょうけど。

そのへんのところで、原則1単位というスタンスをとっているとご理解いただくと良いのだと思います。」

 

 

審査の先生が実際されている、ご自身の臨床では、

整形外科医師が判断し、考えたリハメニューを、PTは粛々と遂行する。

その結果をまた整形外科医師にフィードバックして、

整形外科医師は次の指示をだしておられるのだと。

本当にそういうことがしっかりできている整形外科医がどれほどいるというのか?

 

私が知っている、とある病院の脊椎センターと名乗っている施設では、

整形外科医は手術適応かそうでないのかを判断する、

手術適応ではないと判断した患者さんのカルテには、腰痛センターのハンコが押され、

後は、リハの人(理学療法士)と相談してくださいね、、、で終了。

リハ依頼書には、「しっかり治してあげてくださいね」という「指示」があり、

運動療法の項目に✔が入る。

その後は、一応、診察と名ばかりの、お顔合わせで本人確認と血圧測定結果確認だけの「ご挨拶」があるだけ。

本人と顔を合わせて一言二言しゃべらないと、診察料が算定できないから。

 

病院で、そういう「診察」をしているところは、、、多いです。

というか、ほとんどがそうじゃあ、ないですか。

そういう「リハ外来」をやらされている整形外科医は、

ブーブー文句いいながら、しょうがないなあって、、、

こんなの俺がする仕事なのかよって、、

病院、リハ外来あるある、、、デスね。

 

審査の先生が、

我々のやるべき仕事は、保険者に、この診療は正当であると証明することだと、ご自身の仕事を定義されているのは気になりました。

保険者に対してはそうですが、

結局審査という行為を通して、兵庫県の整形外科医が向かうべき未来を作っているという重要な意味があるということをご自身が理解されていないのではないか。

審査が持つ、そういう圧倒的な指示性を無自覚に振り回しておられるような状況であることを指摘しておくべきだった、と、後になって感じました。

 

とはいえ、今回の面談にて、

当院内での後ろ向き調査で、

運動器リハのやり方が変わった時期、前後の比較において、

通院日数の変化が証明できれば、

それが「当院が他と違って、特別であるという証明になる」という言質をいただいたのは収穫か。

まず、それをしっかり調べないと。

で、ちゃんとしたデータが出れば、次は、国保の再審査面談にも、再度再度のご相談、と参りますか。

よっしゃ、やったんでえ。

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