1.変形性股関節症とは？

変形性股関節症は、関節軟骨が変性・摩耗することで、関節が破壊される疾患です。日本人の場合、80～85%が何らかの既往疾患が原因となる二次性に分類されます。

主な原因

• 発育性股関節形成不全：股関節の発育が不十分な状態
• 大腿骨頚部骨折：骨折による関節の負担増加
• 関節リウマチ：炎症による関節破壊
• その他：加齢や過度の運動負荷

◎主な症状と特徴

• 股関節の痛みや可動域の制限
• 歩行時の痛みや違和感
• 関節の変形

◎注意点

変形があり、痛みがあるから、すぐ手術と短絡的に考えるのではなく、痛みの根本的な原因を突き止めることが治療成功の鍵です。

2.当院の診断と治療法

中野整形外科では、変形性股関節症に対して、症状の原因を正確に見極めるための診断と、患者さま一人ひとりに合わせた治療を提供しています。

◎専門的な診断

• まず股の状態をよく観察し、手で触れたり、関節を動かしてみたりすることで、痛みや不調の原因を探します。
• レントゲンやMRIを用いて関節の変形や軟骨の状態を評価します。
• レントゲンでは、動かした状態での撮影にて、動き方のチェックも行います。
• このような検査を通じて、どのような治療が必要なのかを考え、最適な方法を提案します。

◎Dr.による治療

★注射治療

• 痛みを軽減するヒアルロン酸注射
• 炎症を抑えるエコーガイド下でのステロイド注射

★薬の処方

• 症状に応じた痛み止めや抗炎症薬など複数の処方を提案
• 状態に応じた漢方薬を活用し、体質改善をサポート

★安静の指示

• 当院では安静だけが問題解決の全てではないと考えています
• 必要最低限の安静を指示しつつ、できるだけ早期にリハビリを実施し、二次障害を防ぎます。

3.当院リハビリによる治療

★運動療法

「自分で動いて自分で治す」方法をマンツーマンで指導します。股関節だけではなく、体の使い方や動かし方の悪い癖が関係していることが多いため、まずは、腰にある背骨の動きや固さに着目したセルフエクササイズをオーダーメイドで個別指導。背骨へのアプローチのみで股関節の症状が変化することも、少なくありません。背骨だけで解決できないものに対し、股関節自体のアプローチへと進んでいきます。

★物理療法、マッサージ

当院では実施いたしません。根本解決を目指した運動療法の提供を強みとしています。

YouTubeや書籍の様に「こんな運動があります！」と、具体例をお伝えしたいところですが、変形性股関節症の症状は個人によって異なります。同じ疾患名でも原因や症状が異なるため、無責任な情報提供は控えています。正確な診断と評価を行い、あなたに最適な運動プランをご提案しますので、ぜひ当院へお越しください。

4.手術の必要性について

変形性股関節症は多くの場合、保存的治療で症状が改善します。ただし、重度の変形や関節破壊が進行している場合には、人工股関節置換術などの手術が必要になることもあります。当院では、患者さまの状態を慎重に評価し、最適な治療法を提案します。

5.よくある質問

Q.変形性股関節症は自然に治りますか？
A.軽度の症状であればリハビリや生活習慣の見直しで改善することもありますが、進行した場合は治療が必要です。

Q.ヒアルロン酸注射は効果がありますか？
A.症状の緩和に有効ですが、根本的な改善にはリハビリや生活習慣の見直しが重要です。