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マッケンジー先生自叙伝:Against the tide 40

自分の信じる道、それが患者さんのためになるんやったら、なにがあろうとひたすら進んでいくこと。

against the tideですか、かっこエエなあ、マッケンジー師匠。

困難であるほどやる気が掻き立てられる、いうのは強靭な精神力がないとなかなか耐えられんもんでしょう。

私はめげます。時に、ですがね。

患者さんは、もっとセラピストから自由であるべき、そうです、そのはずなんやけどなあ、、、。

healer(癒しを与える人)なんかではなく、clinician(臨床医)といってしまうより、facilitator(進行役、支えるヒト)であるべきやといつも気を付けてはいるんですが、、、。

では、今日も師匠、どうぞ。

 

もし、私の治療法がまともに扱われとったとしたら、いったい、どういうことになっておったろうと思うことがありますねん。

当時ニュ-ジ-ランドでは、理学療法士が行う治療を、整形外科医が事細かく指示することになってまして、現在私がやってることから考えると、ホンマにがんじがらめな感じでしたわなあ。

患者さんは手術を回避する機会を得るべきやと、私は心から思てますのや。

Wellingtonの開業医の先生方には、私の治療をもっとおおらかにとらえてもろてます。

患者さんの症状が良うなれば、私がどんな方法を使って治療しようとも、彼らは全く気にしはりません。

地域の総合内科医の先生方らは、問題のある患者さんらを私のクリニックへ紹介してくれはって、あたかも、汲めども尽きん、「腰痛」の供給源になってくれてはりますねや。

Wellingtonの総合内科医の先生方、様々ですわ、David Virtue、Roger Ridley-Smith、Peter Tuckey、Peter anyon、Ashton Fitchett、Alex King、Geoeff Kiddle、Moir Kronfeld-それぞれ先生方のおかげで私は脊椎疾患の本格的な経験を積む事ができましたんや。

1960年代の終わり頃には、国中のセラピストが私の治療を見学しにやってきてくれはるようになりました。

私の診断体系と治療をみて、今まで学んできたどの方法よりもエエやりかたやと言うてくらはる人らもおりました。

近年、話題になってる脊椎のmanipulation手技なんかも含めて、の話ですわ。

そうこうしてる内にMark Laslett,Ace Neame、Paula van Wijmenら仲間が増えてきて、皆が同じ、診断と治療の方法を取り入れてくれはったんです。

彼等からの熱い支持がある一方で、NZMTAや理学療法士学会からの反応は全くありませなんだんです。

同業者たる、手技療法の人らからも反対をうけましたんや。

彼等が信奉しとる脊椎の徒手療法をないがしろにして、その代わり徒手によらない治療、自分で治すようなやり方のほうがが格段にエエし,患者さんの大部分では徒手療法よりずっと効果がある、ちゅうようなことを私が言うてまわっとるからですけどな。

患者さんらは徒手療法やセラピストから、もっと自由になるべきや、なんて言うとるからエライ目に会うんですわな。

今日に至るまで、ニュ-ジ-ランド徒手療法協では私の治療法、Mechanical Diagnosis and Therapy(MDT)を教育プログラムには入れてくれてませんねん。

はじめは私もそのことを気にしとったんですが、自分が信じてることをひたすら続けていくこと、それが患者さんのためになることやと、まあ私にできるこというたらそれしかないですさかいなぁ。

仕事にはやりがいがありますなあ、やっていくのがタイヘンであるほどやる気をかきたてられますのや。

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