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伊藤先生のMDT/マッケンジー法臨床実習体験記、一問一答⑩
Q:Dundee と⽇本の病院とでは、通院の頻度に違いがありますか?
Dundee の実習地は HNS の病院です。
中の注:NHSとは、英国の国民保健サービス、National Health Service の通称です。前にもでてきましたね。
医療費は無料ですが、
理学療法⼠の予約は 1-2週間待ちが⼤半で、
3週間待ちも珍しくありませんでした。
GP の予約にも待ちリストがあるため、
GP による治療や精査後に紹介で来院する場合は、
理学療法⼠への紹介を得るまでに6週間待ってやっと理学療法⼠に会えた状態の⽅もいました。
そのため、初回で明らかな DP が⾒つかり、Derangement と分類された⽅は1、2 回で卒業の⽅もいらっしゃいました。
反応が得られない患者様でも、
3、4回で暫定分類し⽅針を⽴ててセルフエクササイズを決定し卒業となる⽅もいました。
のんびり治療していては待ちリストの患者様がさらに増えてしまう事情があり、
頻度・期間とも⽇本との違いを感じました。
<中の注>ちなみに当院でのMDT:マッケンジー法の運用では、
1回1時間の、3-5回のセッションを通して、治療方針を定める、と患者さんには説明しています。
(伊藤先生のお話にある、暫定分類して方針をたてる、というところまでが、です)
「暫定」分類、というだけあって、
経過診ていると、また違う分類であることが明確になってくることもあります。
Dundeeでの、PTに診てもらう機会が限られている、という環境は、
一回一回の診療が一期一会になる、という意味で、患者さんも「本気」になりやすいのかもしれないですね。
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書いた人:伊藤博子先生
編集した人:尼崎市のはずれ、川ひとつ越えるとそこは大阪市西淀川区、の中野整形外科運動器リハビリテーションクリニック 院長 中の