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MDT/マッケンジー法症例検討会 9月⑤:腰野サン、1-4回目経過
1日目のホームエクササイズは何がよろしいでしょうか。 どれがいいか選んでみてください。
これはあり得ます?屈曲もやっちゃう。
でもよくありそうですね。YouTuberなんかが出してる動画とか。
そういうYouTube動画ありますよねえ。ちょっと 残念。
選択肢1は、伸展やりますって言ってんのに、一緒にFILも?そりゃないですよね。
狭窄症だっていうのにイメージが引っ張られすぎるとこんな感じになるかなと。
運動検査でsagでNBを確認したのなら、MDT使いとしてはここら辺はしっかり調べたい。
ただ、ただですね、急性期で痛みが強いっていう時などに、はっきりとしたbetterって反応がなければ、本人が受け入れやすい内容のものや、いわゆるslouchしたりとかover correctしたりっていうような手技も使った方が良さそうというケースもあるでしょう。
翌日、2回目です。
腰野さん、しっかりエクササイズをしてくれたんですけども、
腰から 足部に症状がまだあって変化がありません。
2回目の今日は何をアセスメントしたいでしょうか。
「変化がないって」言われた時にやりたいこと?
「先生変わんないわよ」って言われたら ?
昨日あんなにいい感じでNBだったけど、変わんないよって、、、
前日のベースラインチェックはしたいです。
そうですね。ばっちりですね。
で、前日のベースラインチェックと比較して、 本人が「症状が変わらない」って言っても何かしら変化があるかもしれないっていうことと、1日で何が変わったかね。大事ですね。
あとは、患者さん、指示した通りにできてるかってね。
たまにシャチホコみたいに、これなんなん、つって、とんでもない動作になってたり。
嗚呼…どうもありがとうございました…(冷汗)っていうような患者さんもいる。
で、症状が改善してない時の次の戦略なんですけど、 どれを選びましょうか。
これなんかやっていいかどうかわかんないですけど、やっていいかっていうか、1番っスかね。
1番ですよね。確かに
OPをなんか飛ばす気がするんですよね。うん。あのね、よくここでやってる、海外的な感じでいくと、 はっきりさせたいっていうイメージで行くんやったら、もう伸展をもう最初やってしまって、はっきりさせるみたいな感じなのかなって思ったりもしますけど。
そうですね。海外の講師なんか、じゃんじゃん進めるって聞きますね。
しかし注意したいのは、我々が日頃診ている患者様が、海外講師のクライアントと同じ状況とかキャラクターとは限らないことです。
要は 先生がおっしゃるのは、FPをしっかりしていくとういことでしょうか。
そのセオリー通りに行くと、今まで患者さんご自身でやってるselfのOPから、 まだね、次のFPの段階に行けるんだよって、臥位でできることがまだあるよっていうところになってくると思います。
選択肢の2はどうでしょう?トリッキーなところ。
屈曲回旋やりたい人がいるから、こういう風になるんだと思うんですけども、 いいとこまで行ってるので、何もわざわざ逆方向やらなくていいよ、まだね、まだ取っときましょう。
で、HOCもまだ、もうちょっと待ってよ、まだforce progression終わってないよねっていうところ。
2日目の経過なんですけども、EIL、5分間ぐらいやったんですけども、疼痛がとりあえず、消失しました。
で、20分間ぐらい、台をね、ちょっと椅子の、利用して、次の、こんな感じで、 腰椎伸展を持続的に行ったっていうね。
で、痛みが、腰椎の中央に収束してきた、いわゆる、centralizationっていう 症状が、現象がもう確認され、ここになってくると、パッパラパーって言って、もう、ディレンジメントにね、明かりがついて、わーってなんですけども、
ちょっと5分間ね、もうちょっと中央に収束したんで,もうちょっと頑張ってみようよって、やってみたけど、ちょっと、腰に、痛みは、ちょっと残存してます。
で、せーのって立ち上がったら、また痛みがね、 臀部から大腿に出現してしまいます。
betterなんだけど、NBの反応にまだ残ってるけど、少なくともcentralizationの
centralizeとした状態で維持してるよっていうとこになります。
で、 おそらく国際マッケンジー協会本部が提供しているウェビナーで紹介されているこのポジションがそれに近いものかなと思います。
自分の手でドッコイショと上体を上げるんじゃなくて、持続でこういう感じでやったのかな?っていう。
これ、マッケンジー協会のウェビナーが、本部のホームページをたどると出てきますので、このウェビナーを検索していただければ、
いろんなバリエーションの腰椎伸展のやり方とか動画で出てますので、ちょっとご覧になっていただくと面白いかもしれないです。
もう自分が腰痛くなった時は、これを浴槽の中でやりましたね。
ほんなら浴槽の中でね、ちょっとね、水のせいでフワフワ浮きながら動くんですよ。
ごっつい気持ちいいんですよね。
私もこれよくやります。気持ちいいですね。
やっぱり自分の手でやるよりも、なんかだらんとして、力がうまく抜けるので。 で、2日目のホームエクササイズなんですけど、 上手に実施できていますが、さらに伸展するようなイメージでやってごらんよっていう感じでお帰ししました。
で、3回目。
これ何日目とか書いてないんですけど、3回目来た時です。持続伸展の方法をやってみたんだけど、 「家でやってる時は、クリニックでやった時ほどにはうまく足の痛みが消えなかったんだよ」って言われました。 この情報から何を聞きたいですか?
「ここでやった時はよかったのに、先生に見てもらってる時はいいんだけどさ、家でやっても全然足の痛み消えなかった」よ、なんて言われた時に、、、
こんな感じですね。
選択肢1の、セントライゼーションが起きないのであれば、屈曲方向を調べるって…これ無理ですよね。このタイミングでこれ、あり得ないですもん。
どっかのYouTuberがやるようなことは私たちはもう完全に無視しましょ。
選択肢2の、伸展で効果がないから側方を調べる。
これはちょっとやりたくなりますね。もう多分やっちゃう。私だったらおそらく。
でもやっぱここで「もしや?」と思って確認したいのは、家とクリニックでは環境が違うかもしれないと、これ1つ確認をね、してくださいっていうとこですね。
クリニックで良い反応が出ているのであれば、家でも、end rangeの方に向かってできているのかどうか? っていうのを確認して、差し上げる。
4回目来た時には、 自宅でやったらね、よくうまくいったよってことになりました。
で、腰椎の持続の伸展でも、centralizationがね、起きた状態で、もう維持ができてます。で、そこで聞かれます。
このままずっと、腰椎を伸展するエクササイズででいいの? っていうような話になってくるんですけど、機能回復のタイミングはどうしましょう?
この中から、ちょっとこれはないだろうっていうのを、
好きなもの選んでいただいてもいいんですけど、
選択肢の1、これはなんか、どうでしょうね、6週間後ぐらいかな。
これちょっとDysfunctionの情報に近い。なんか全然違うものですよね。
なので、この方の痛みの症状が、組織の損傷がどうなのかどうかってのは決定してないですし、 6週間もすりゃ痛くなくなるだろうから機能回復してもいいのかもしれないけど、流石に根拠にならない。MDT使いとしては、これはちょっと いただけないって感じになる。
選択肢の2、高齢者機能回復、危ないので実施しないっていうことなんですけども。
伸展のDPで屈曲はするかしないかって話になってるんですけども、、、
70歳って男性でしょ。それほどのご高齢ってわけでもないけど、 日常生活で屈曲っていうのは多いから、あえてそんなに積極的にやんなくてもいいかなっていうニュアンスにはなるけれども、
歩きたいんですよ、この人。やっぱり運動したいの。
なので、やっぱり確認をして差し上げたいかなっていう気がします。 選択肢の3は、本人がやりたくなった タイミングって、もう勝手にやってください、自分でってことですよね? 私たちは「プロ」ですので、ちゃんとご指導を。下肢症状が改善したら実施してみましょうと。機能回復。
選択肢の4はどうでしょう? 腰が痛くても、ちょっと動いて良くなるんだったら生活はしていけるんですけど、怖いのはやっぱ、狭窄やなんやっていうのを伴う下肢症状が遷延することが怖い。それが無くなって管理できるタイミングになったっていうところで、屈曲、何回かしてもそれが悪化しないことの確認をして 初めて、安心してウォーキングなりなりしてくださいって自信を持って言えるかと。
Derangementが安定して、整復されたかどうかの確認するっていう作業を経てから機能回復に入る。
これで少しでも症状が再び戻るんだったらまだ早いよねってことで、伸展方向で管理するってことになる。