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MDT/マッケンジー法 症例検討会 10月①:首から上の上肢の痛み、頸子さん
はい、よろしくお願いします。
頚椎って皆さんご存知の通り、腰椎に比べると、MDTでさほどっていうのも変ですけども、 腰椎と比べるとですよ、頚椎もエビデンスはあるんだけど、腰椎に比べるとなかなか 動きのバイアスであったりとか、定量化が難しいこともあって、なかなかの研究難しい分野みたいです。
なので、むち打ちであったりとか、そういったなんか、 医療費がどうだとかっていう話の方から持ってく方がすごくわかりやすいらしくて、 まだまだもっと頸椎のこととか、どんどん調べていこうよっていうな感じになっておりました。
なので、 今回、腰椎と違って、今回のこの頸椎は、皆さんと一緒にディスカッションしながら作っていくっていうような形を取らせて いただきたいと思います。で、ベースになるのは、やっぱりシナリオトレーニングって言って、ディプロマのプログラムの時にやった
内容を踏まえて、私の勉強メモみたいのがあるんですけど、それをベースに構成をさせていただいてます。
で、首から上肢の痛みっていうことで、
今回、ケイコさんっていう方ね、来ました。
こんな感じでね、 除外診断的にっていうか、
必要不必要なものをどんどん除外するっていう形でアセスメントを進めていきます。
で、まずこれで除外できるものはいかがでしょうか?
Posturalと脊柱からのDysfunction。
そうですね。もう見事でございます、ありがとうございます。
これね、症状の範囲からっていうところで、やっぱりボディチャートを見ながら、症状の範囲からすると違う、除外できるだろうって感じでやっていきます。
で、 これ、絶対じゃないですからね。もしかしたらPosturalかもしれないですかって、コンマ0.00…1ぐらいはなんとなく思っててほしいんですけども。
で、DerangementとMURはどうでしょう。これはもう除外はこの段階では できないでよろしいですか?
大丈夫ですね。はい。
で、次の項目なんですけども、 どんな条件が加わったら除外していけるでしょうかって、重篤な病理、病態はどうでしょうね。こちらは?
増悪と緩和が動きによって変化すると、いわゆるメカニカルに反応があるんであれば、おそらくね、除外していけるのかもしれないっていう感じで見ていきます。
で、ANRでね、出ました。
Dysfunction、脊椎のって、これ分けたのは、ANRはDysfunctionのくくりではあるんですけれども、
上肢痛がある以上はちょっと除外ができないっていうところ。
もちろん、持続痛とか、じっとしてると痛いというような特徴 が問診の中で出てきたら、さっさと除外していけるという感じで、、、ここまでよろしいでしょうか。
で、この方が、異常感覚があるって言った時に、感覚の異常、例えば、
ヒリヒリとか、チクチクするとか、ぞわぞわするとか、そういったような感覚。
で、片側にありますね、上肢にね。
で、注意しておかなきゃいけないのが、脳血管障害の1番最初、初期の頃に、なんかだるい感じがするとかっていうような症状、 異常な感覚っていうのは、それは、ちょっと気に留めなきゃいけないので、その時に、同側の下肢に異常がないかとか、
お話してる様子とか、筋力がね、変に握りきれないとかって、そういった他の所見が出てないかと、一応サクッと スクリーニングするといいでしょうってことであります。
いわゆる脳血管障害、 TIAだったりすることもあるので、一過性の、そういうものがないってことを、そうね、そういうものではないでいてほしいなっていうような感じで進めていきます。
で、こちら、
このマークが出た時は、もう皆さんどんどん よかったらお喋りしてくださいっていうマークで、出させていただいたんですけども、
この状態、ここの情報で 除外できる分類ってなんかありますか?
ちょっとアイスブレイク的に、じゃあ最初、私が発表するって感じで出しちゃいますね。これです。
右手を使う負荷が 多そうだなっていうとことか、
あと3、4ヶ月も我慢できたんだな、この人って言って。ってことは、なんか緩和できるような、なんとか凌げるようなポジションがあったのかなっていう感じで見ていくので、 脳血管障害って急性のそういった症状とはまたちょっと違うのかもしれないし、ここら辺は、 その症状がワッと出てきたのがどのタイミングかっていうのは聞かなきゃいけないなって思いながら先に進めます。
で、 あとは、座位が多いとか、いわゆるパソコンを使った作業が多いので、もしかしたらこの後確認しなきゃいけないのは、protrusionしたような、アゴ出しの 姿勢かもしれないなっていう感じで、確認作業に入っていきますね。
で、症状経過の特徴なんですけども、 これを見て、誘発増強とか消失緩和で 確認したいっていうものってありますでしょう?
ちょっと質問の仕方が申し訳ない。悪いな。うん。これを見た時に、次、
誘発増強の方に入ってくわけじゃないですか。
で、
このチャートを見た時に、なんか誘発増強でこう、確認したいなと思うようなものって、なんか思いつきますか?
ちょっとね、、、まだ固い。空気が固いので、言っちゃいます。
逆の参加者の立場だったらどうだろうといつも思ってしまうので、講師こそ早く言えよって感じで、、
うん。で、これね、ANRは意外と除外するのは早くできそうなので、これね、 ANRこの前腕まで繋がってるような症状があるので、さっさとANRは除外してみたいなっていう気持ちになります。
で、あとは、これ、嫌なのはやっぱMURですよね。MURはもうメカニカルに反応しないので。
もうね、ドクターなり専門医なり、何しろ専門の人に紹介しなきゃいけないかもしれないから。
何しろDP見つかればそれは全て解決するしっていうような感じで見てる。頑張ろうって思いながらね。いきます。
で、こちらですね。 DPの参考になる情報はありますでしょうか?
座位で痛いっていうのは仕事の時も多そうなので、姿勢はよく見たいなとは思います。
あとは、
臥位で痛いって話があるので、枕の高さとか、寝てる時のポジションとかはちょっと見たいなっていうのは あります。
そうですね、寝てる、臥位でって出てますもんね。他になんかありますか?
動いてる時に改善っていうのがあるんで、やっぱりderangementを疑うかな。
そうですね。動いてる時に改善。
方向は全くわかんないんですけど、derangementである可能性はあるかなっていうのは
おっしゃる通りで、DPっていう方向はわかんないけど、この人動いてよさそうだな、動いた方がいい人だなっていう感じ。ざっくりとしたね、 イメージを持つことができますね。
この時間の経過についてはいかがでしょう?
こういうマークがついた時に、なんか確認したいことってありますか?
動いてる時、動いて たくさん時間が経つにつれて、緩和してるっていうことって,解釈でいいんですかね、これ。
うん、そうですそう。
で、朝と夜だけ動いてて昼間寝てるって言ったら逆転しちゃうかもしれない。一応一般常識的に 、そうですね。動いて時間が経つにつれてね、動くって、これもなんかいかにもderangementっぽいなって。動いてる人だなっていうな感じの イメージがありますよね。
そうすると、その、座位ってことで聞いたら、どんな場所でも痛いのか、それとも一定の場所なのかって聞いてみたりとか、追加の ね、質問っていうのをちょっと用意しとくといいかなって感じですね。
前回同様、その日頃の お茶飲み友達風の会話の中にですね、こういったものを気軽に患者さんに声かけて聞いて、一応生活の中で、カフェなんかではどうなんですかね、どこら辺のカフェ?なんて言ってね、あのカフェでなら全然大丈夫なんだこの人、、、みたいな感じになってくることはね、 ありますね。
はい。 じゃ、次です。この方、脳血管障害の 心配っていうのは、この情報から除外ができますでしょうか?どうでしょうかって感じなんです。
どうですか?脳血管障害の心配しなきゃ、例えばこのspecific questionのとこで、 椎骨脳底動脈とか、そこら辺の心配しなきゃいけないっていうと、この辺に印がつくはず、、、
うん、ついてたら怪しいなっていうのもありますし。
あと、歩行も、やっぱり下肢にも症状は脳血管の、出る可能性もあるので、そこに異常がなければ、 優先順位としてはひとまず急いで検査はしなくても大丈夫そうかなっていう気はします。
そうですね、ありがとうございます。どうもありがとうございます。
そうですね、いわゆる中枢神経の症状が出てるっていう時に、この辺で1個でも2個でもついたら、ちょっと赤い旗を振って 気を付けなさいよって言ってアセスメントするっていうことで教えてもらったと思うんですけども、その通りです。あと、方向ね、
すごくいいと思います。こことね、上肢の動き、特に指の動きとかね、そういうのも見てみます。
で、 睡眠の障害があるって言われた時に、,眠れてますか、なんて聞く時に、 どんなものを、どんなことを、バックグラウンド、想定してることが聞かれるんでしょう?
やっぱり痛みの程度がどんなんかっていう風なんで、例えば途中覚醒があるんか?であったりとか、 入眠障害なのか途中覚醒なのかっていうところ聞きますかね。
途中覚醒の時は。はい、先生、追加でなんか聞くことってあります?
それは、寝返りで痛みが出るのか、痛みで目が覚めるのかっていうところを聞きます。
ありがとうございます。ちょうど話ね、今いただきましたけども、よく 夜眠れないって言われた時に、まず何時間ぐらい寝れてるのかっていうのは把握と、 慢性化しやすい方にショートスリーパーが多いとかって、そういうなものを考えれば、時間と、あと、先生おっしゃった通り、
入眠できないのかどうかっていうことと、痛みで目が覚めちゃってるのかどうかっていうのを聞くと、マネジメントに役に立つので、今後のね、 その、睡眠障害って言われたら眠れないんですね、で、スルーしないで、追加の質問で確認するといいかなっていうとこです、はい。
で、私、ここで思ったのが、痛い方を下にして寝ていいんだっていうのをね、これもなんかちょっとderangementくさいですよね、わざわざ痛いほうを下にして寝るんだって、ちょっとチェック項目かなっていう感じで。
で、あと、ステロイドは何のためにって、これ、29歳、結構若い方で、ステロイドでって言ったら、何のためにっていうことなんですけども、 膠原病なんかの治療中だったりっていう方がやっぱりちらほらといらっしゃったんですけども、
喘息、この若さでステロイドって言ったら、先生、大体多いのはどんな 症状で使われてることが多いですかね?
うん、喘息であったりとか。はい、膠原病でしょうかね。
消化器系統のもので使ったりすることもありますね。
潰瘍性大腸炎であったりとか。
どうもありがとうございます。
我々はステロイドってなったら、これはもう、てててって診察室に行って、後から 「先生、あの人ステレロイドって何で使ってるんですか?」なんて聞いてもいいのかもしれないですね。
私たちが気にしなきゃいけないの、やっぱり骨密度であったりとか、そういったとこなので、 若い人で使ってるって言ったら、高齢者だと、ご高齢の方でっていう、骨粗鬆症って、私たちピンとくるんですけども
若い方でっていうと、なかなか、その骨密度のことまでとか、リンクできないことがあるので、 こんなちょっとあれっと思ったお薬ってのは確認しててもいいのかなっていう感じがします。
で、その他に特に運動 をしちゃいけないような所見はないっていうことでよろしいですか。ここは大丈夫そうです。
で、ここは眠れるようになりましたか。なんて聞いて、その変化を追うためのベースラインになりそうだなって思ったりとか。
なんかめっちゃ謎やんっていう感じでね。こんな感じで拾っていきます。
で、今、 設計図を描いていきたいと思うんですけども、今、表面を見て、
derangementかotherか、の鑑別でよいでしょうかね。
これは、Paoturalは除外されてるし、 dysfunctionもおおかた、ANRも除外されたっていう感じでね。
そうすると、1番それっぽいのっていうと、MURかなっていう感じでいいですかね。
で、神経学的所見で確認したいことって言って、MURだと、気になるのは どんな所見、気になりますか?
筋力低下がまず考えられるのと。あと、反射、腱反射です。
ええ、ええ。
それが、筋力が低下しちゃったりとかっていうと、どんなこと考えます? 反射 低下してるな、マル、で終わるか、、
ざっくりですけど、その症状の場所とその筋力低下の分節の場所が大体 一致してそうかどうかは確認します。
そうですね。ありがとうございます。ばっちりばっちりですね。はい。