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MDT/マッケンジー法症例検討会 11月1発目-①:頭痛、片寄さん//まずは導入から

本日は新規で2名ご参加いただいておりますので、オンラインケース会の趣旨を簡単にご説明させてください。

MDTは、シンプルが一番を推奨しています。患者さんにとっても、治療者にとっても、アセスメントも介入も、できる限り簡潔にしてわかりやすく、無闇に複雑にしないことを目指すのですが、実はそれが一番難しい。

だって、シンプルにすること、コンサイスにまとめるためには、そこに至るまでに、多くの知識や経験測やら介入のアイデアがあって、それをいかに必要最小限にまとめて、個々の患者さんの状態に合わせて、必要なものを厳選してシンプルに提供することができるのでは?と思うからです。

ほら、お寿司だって、最高のものをシンプルに仕上げるとなれば、大変な準備が要るという。あのイメージです。

MDTの運動検査をどう進めるかについて、とりあえずやってみようよ!

患者さんが答えを持っているから、いつかはわかる!って分類やDPがいつか見つかるのでしょうけど

例えば中野先生に会いに、尼崎へ、東京から歩いていくのに地図もなんもなければ、無駄に遠回りするだろうし。とりあえずスタートすれば?地球1周してでもいつかはつくよって言われてみれば、まあ、それもそうだとなりますよね。ただ、

MDTアセスメントにおいて「患者さんの反応次第」でアセスメントを進めれば良いよ、だけではどう進めば良いのか?…なんとなく心許ないと思っています。

伊能忠敬が日本の地図を作成して、日本国内の移動が格段に便利になったように、

もしMDTのアセスメント法にも規則性というか、負荷の掛け方の全体像が見渡せるのであれば、無駄に遠回りせずにマネジメント法が見つかるかもしれない。

このオンラインケース会では、単に「肩の痛みには、〇〇が良いよ」のような、症状部位に応じた「正解」を提供するものではありません。

症例の「シナリオ」、つまり、反復運動検査もしくは姿勢修正などのメカニカルな評価のストーリーを通して、負荷検査の「形」、いわばパターンをシミュレーションするトレーニングをご紹介させていただいています。

認定講習会では、Part C、Part Dでも模擬ケースでアセスメントの練習をする機会があったと思いますが、個人的には、全く足りないなあ…と思っています。クリデンシャル認定を取得した後は、模擬ケースを用いたトレーニングを受けるチャンスはありませんでした。そのため、ディプロマプログラム履修時は大変…とっても苦労しました。

臨床実習先のDundeeで、この MDTのアセスメントの「形」を学んだことで、MDTの全体像が把握できるようになり、理解が格段に進んだ体験をしましたので、それをお分かちできれば…というのがこのオンラインケース会の目的です。

すんなりとDPが見つかるケースであれば問題ないですよね。

でもそんな単純なケースばかりとは限らないのが実臨床ですしね。 なかなか良い反応が得られない困難なケースに遭遇した際の、考え方のトレーニングと思っていただければ嬉しいです。    

本日は、片寄さん。頭痛のケースで練習したいと思います。

頭痛には重篤な病理病態によるものもあれば、比較的容易に対処できるものまで様々です。

大まかな分類は一次性と二次性に分類されます。二次性のものは何らかの疾患が原因だと判断されたもので、頭痛を引き起こしている疾患に対する対処が必要な場合があることは心に留めておく必要があります。

一次性頭痛は頭痛そのものが問題、症状であると判断されたものとされ、

一次性と分類するにあたっては、二次性である可能性を除外します。

二次性頭痛は、頭痛を引き起こす何らかの条件があるということですが、緊急性があり重篤な脳血管障害の可能性の他に、眼科、耳鼻科、歯科など専門医による診断が必要なものもあります。

MDTの捉え方は、一次性であれ、二次性であれ、重篤な病理病態であることもあるが、頚椎の負荷で改善することもあるのだから、まずは調べてみる。もちろん重篤な病理病態はあらかじめ除外することは前提なんだけど、動かして調べることが許される状態でありさえすれば、頚椎の負荷検査を実施して、反応次第で分類し、分類に応じて対処する方法が取れるでしょう?って考えます。

例えば一次性頭痛の代表例に、あ、今もし、お手元にお持ちならコースマニュアルBの143ページも参照してください。

一次性頭痛の代表例として片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛が挙げられていますが、症状分布は片頭痛も緊張型頭痛も両側に生じ得るので症状が出る部位だけでどっちがどっちとは言い切れませんし、年齢、つまり時間的要素次第で症状の出方も変化するようなので、緊張性頭痛なのか片頭痛なのかの区別はつきにくいようです。

MDTでは、例えば一次性頭痛に対して、頚椎の可動性や、首の痛みが頭痛に併存している可能性を探索する、やってみる価値があるとしています。

しかし、片頭痛のせいで首の痛みや可動制限が出ているのか、首の痛みや可動制限のせいで頭痛が出ているのか?どっちが先か後かは調べてみないとわからないです。

ニワトリとタマゴみたいに、どっちが先?どっちが後?って感じ。

つまり、頭痛が頚椎性かどうかを、MDTのアセスメントで調べてみようよってことです。

さて、頭痛、特に、頚椎性頭痛をインターネットで検索してみると、

頚椎性頭痛とは、首の関節に問題が生じることで起こる頭痛、首の筋肉が硬くなったり、頚椎のずれなど頚椎が問題で生じる頭痛と説明されているものが沢山出てきます。

MDTの捉え方としては、頭痛が、頚椎への介入で改善したものを、「ああ、頚椎性頭痛だったのだな」と判断する、つまり、動かして調べてみることでその頭痛が頚椎性だったのかどうかの判断に使えるってことでしょう。

つまり、頚椎への負荷で改善できた、という結果を得たものを、最終的に「あ、頚椎性だったんだね」って判断するってことです。

頚椎への負荷で改善できる頭痛にを2つに分けています。コースアニュアル145ページを参照ください。

一つは、主訴が首の痛みで、頭痛はそれに併存した症状のもの。頚椎へのマネジメントで頭痛も解決するタイプです。

もう一つは、主訴が頭痛で、首の痛みはそれに付随して痛みがあったり、なかったりするタイプですが、こちらは上位頚椎への負荷で改善できる可能性が高いとしています。

そして、どうやら頚椎性なんじゃないかな?って匂わせのサインが、間欠的な頭痛、つまり、痛いのが出たり消えたりってことであれば、何らかの条件次第で消える可能性があると考えます。

動作に関連いて誘発、増強が見られるもの、症状が動作に左右されている場合。

そして、姿勢保持、ある姿勢を長く続けていると誘発、増強するという状態の場合に、どうも頚椎の匂いがする。。。と、見当をつけることができそうです。

頭痛を上位頚椎のDerangementと分類できるかどうかを調べる過程で気にかけておくべきことが146ページ書かれています。

上位頚椎のDerangementと他の脊椎Derangementとの違いです。

可動域の制限がない場合があること、メカニカルな検査を行なっても症状つまり頭痛の誘発や増強が観察されない傾向がある。なので、整形外科にいるときは痛みがなくて、「仕事をしている時に痛くて…」なんて言われたら、痛いその時、その瞬間にエクササイズをやってみてください、ってしなければ反応が確認できない傾向があるってこと。

そして、反復より、持続負荷で改善する傾向があるということらしい。なので、反復運動検査で反応が得られないのを心に留めておいて、持続負荷を使ったアセスメントかエクササイズが必要になる傾向があります。

DPで多いものとしては、

Retraction、Retractionと屈曲、これらは両者とも上位頚椎は屈曲するポジションです。

そして、回旋。回旋もアルよーって、症状が片側にあるんであれば、とうぜん、側方がDPである可能性も出てきますよね。

そう、Retraction, Retraction して上位頚椎を屈曲、そして回旋もあり。

上位頚椎に注目してみうね?って感じですね。

ずっつう〜なんか?けいつい〜なのか?ニワトリが先か、タマゴが先か。

頚椎を動かしながら調べるにあたって、Red flags、重篤な病理病態の可能性を示唆するサインを確認して、めっちゃ緊急度高いじゃんってことであれば当然、動かしながら調べるわけにいかないけど、

やっちゃいけない程ではない、Red flagsの内容なら、気をつけながら介入しましょうってことでいいかと思います。そもそも、ウオークインで、歩いてここまできたんだから大丈夫じゃない?って感じだとは思いますが、

なんか様子が変だな?って疑わしければドクターに確認をとって、オッケーもらって介入ってことでいいのだと思います。

コースマニュアルの22ページと、144ページの、重篤な病理病態の可能性があるかどうかの確認のところ、チェックしておいてください。

SNOOPは、トイレの扉にはってまいにち眺めてもいいかも。試験前とか。

SNOOPを簡単にご紹介しておきますね

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