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人工爪で巻き爪/嵌入爪を治療したHさんはこうなった。
一筋縄ではいかなかったHさん。
苦労しました、苦労をかけてしまいました。
たとえて言うなら、、、、
分け入っても分け入っても青い山(山頭火)
でも、今はスッキリ。
こういうのは治療者からすると、やっててすごく楽しくて、また勉強になります。
<Hさん 39歳 男性>
両側爪郭に腫脹 外側には肉芽形成もあり、 表面は痂皮化している
(両側の皮膚のところが腫れていて、 変な肉ができてるところもあって、 その表面が硬くなってる、ってことです)
人工爪を作る土台になるFilmを爪の端の奥に差し込もうとしても、うまく入っていかないなあ、 と思っていたら、 爪甲の端、手前の部分に、巻いた段差がかくれていました。
逆の側も同様。
Filmが爪の端の奥にはいっていかないなあ、と思ったら、 奥のほうに 巻いた爪刺が隠れていました。こいつが邪魔していたんですね。
こいつが「本丸」。 いざ、いざ、出陣じゃ。
そして、人工爪作成
コレで大丈夫、 成敗いたした。
後日譚あり、、
じつは、まだまだあったんです、、、。
こうやって、人工爪施術した方でしたが、 後日来院されて、また、痛みがでてきてるんだと、、、
施術から10日ほど経ちますが、 肉芽消退しておらず、なんかおかしい、、、 痛みの訴えはないですが。
痛い、といわれるのは、それと逆側。一見、なんともないようにみえるんですが。
人工爪をはがして、再度、側爪郭部(爪の端の部分)をcheckすると これこれ、この爪刺がワルよのう、、、。 でもこれは前回、成敗したはずで、それなのに まだ痛いってんだから、他にもなんか原因となるものがある?
このワルの爪刺の奥に、、 さらにその奥に別の爪刺が現れました!
当初の腫脹が軽減したからこそ、今回はここまで見えた? (ひとつ、手前の爪刺を発見して安心して、 さらに奥を見に行かなかった当方の見逃し?)
肉芽ができている逆の側爪郭部の奥も探りましたが、肉芽のvolumeのため、さらに奥までは確認できず、、
奥にまだ爪刺が隠れてるかもしれんのですが、 とりあえず、肉芽に当たらんようにしましょか、と、 とりあえずtube splinting。
こんどは 案外、すんなり挿入できました。
全体を アクリルで 固めて、、、 爪甲が湿軟しており、人工爪作成しても、剥がれ易いかな、と 思い、今回はこちらもtube splinting処置としました。
教訓、
本体の爪甲としっかり接続しない形で切り残しの爪甲片が 肉芽中/側爪郭中に迷入しているようなことも経験します。
遊離した爪甲のかけらが複数迷入して、異物となっていたこともありました。
切り残しの爪甲片が蓄積されていったのでしょうけど。
てなことで、肉芽、側爪郭の中はしっかり探るべきと考えています。
そのための麻酔、 そしてそこまであらわにするなら、
人工爪であとくされなくすっきり、がいいなあ、 と考えておりますが、
今回の処置を追加した症例のように、仕切りなおすことや、
一旦tube splintingに逃げることもあります。
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