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ハイドロリリース、エコーガイド下ブロック、筋膜リリース、生理食塩水ブロック注射についての、四方山なお噺。(その1)
ああ、それってテレビでやってたヤツですね、生理食塩水の、、、うれしいわぁ、そんなんやってもろて、、、
エコー見ながら針先を確認しつつブロック注射していた私に、一緒に来られていたご家族から、声がかかったんですが、話しかけられたこちらは、はぁ?てな、もんです。なんのコト?
どうもテレビの、たけしの健康番組で肩こり腰痛にハイドロリリース注射の特集をやってたらしいんです。
以前N○Kのためしてガッ○ン、ド○ターGで生理食塩注射として取り上げられたときも、患者さんと話をしていて、ああ、あれね、とちょっとだけ反響はあったような感じはありましたが、今回はバタバタと新規患者さんの予約が入っていたりして、それもみんな肩こりの患者さんだったりと、テレビの、というか、たけしの影響力ってすごいんだなあ、と思っています。
新規に予約を入れられた方が、ちょっとでも楽になったら、藁にもすがる想いで、、、、と言ってらした、と受付嬢から聞きましたが、別に「ハイドロリリース」という新しい技術が開発された、というのではなく、昔っから整形外科やペインクリニックでやっている、いわゆるブロック注射にすぎないんですけどね。
痛みがあるのをブロックするよ、というのでブロック注射ですが、どこのなにをブロックするのかで名称は様々。
肩こりの場合は、患者さんの話を聞いて、どの部分がおかしそうなのか、あたりをつけて、実際患者さんの身体を動かしてみて、動きの観察。解剖学的に考えてみる。
筋肉がこわばっていそうなトコロには押さえて痛みがあるので、圧痛が強い場所を確認する。そこをエコーでみて、エコーは堅いモノが白く映りますから、白くなってるところと、圧痛があるところが重なってるトコロに針先を持っていて注射。そういうことです。
エコーというとお腹で内臓を検査したり、というのが今まででしたが、この数年でエコーの性能が大幅に改良されたので整形外科のターゲットである身体の表面から近い、浅い部分がしっかりエコーで確認できるようになったから、そういう芸当も可能になってきたんです。
これまではブロック注射をする際も、経験や勘が大きな要素を締めていたのが、眼でみて実際に所見があるところをねらうので、治療の精度は上がってるんだろうなあ、と思っていますが、でも、どこに注射をすれば効果を出すことができるのか、というのはそれを見抜く眼、経験、勘も。結局はそういうことです。
TVでは、即効性!そして、それだけでなく持続性も!と、すぐに効果を実感でき、しっかり持続する魔法のような注射だといっていた、と患者さんから聞きましたが、いやあ、そんな、、、。
持続性は、やはり、人による、というのが私の印象です。(おまえの技術のせい、だったらショックです)
次の日には元にもどってた、というひとから、2ー3週間は楽な状態がつづいてるよ、という方まで、その違いは、いかに体をこわばらせるモードで使っているか、じゃないかと思っております。
マッサージでカラダをほぐしてもらっても、結局元に戻る。その戻り方はひとそれぞれ、そういうのと全く同じだと。
という意味では、やっぱり肩こりの状態を根本から変えたいのであれば、リハが基本なんじゃないかと思うわけです。
リハで自身のカラダを変えて行くべく対処し、でもコワバりきっているところがあるから、なかなかリハが進まないなあ、、というときに注射の出番、というのが真っ当なありかたなんじゃないかと考えています。
注射で固まってるところを、ふやかして動かしやすくしといたから、引き続きリハビリがんばってね、それですよ。
注射一本で魔法みたいに患者さんを治せるなら、私も大阪はキタ、梅田の一等地、グランフロントぐらいで、魔法の注射を全面に掲げてお店開いて勝負にでてます、でもそんなのあり得ん、と思っているからこそ、理学療法士と二人三脚でやってるんです。
TVを見て、期待に胸を膨らませている方には冷や水を浴びせるようですが、やっぱり、地道に、小さなコトからコツコツと、ですよ。
魔法の一撃で、お手軽にショートカット、はないんじゃないですか。
とはいえ、筋のこわばりだけに対処するだけではない、そのほかに出来ることもある注射ではあります。
それはぁ、また、次回の講釈でェ。
<追記>
リハビリが基本、というのに物言いがついたので追記します
マッサージで揉んでもらって、もしくは注射で筋の緊張を緩めてもらって、楽になっても、
結局、固めるモードに入ってしまっているカラダは変わっていないので、元に戻るだけ、という今までの繰り返しに不満を抱いていて、
根本からなんとかしたい、と思っているなら、その対処は「リハビリが基本」、となります。
一時的にでも楽になったらそれでよいし、元に戻ったらまたやってもらうから、それでエエわ。
そういう人生を否定しているわけではないですので、念のため。
でも、それ、肩こりの奴隷ですよね。