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ハイドロリリース、エコーガイド下ブロック、四方山なお噺(その2)

ハイドロリリース注射、エコーガイド下ブロック、生理食塩注射、様々な呼ばれ方をするのですが、やってることは、どれも同じこと、、、のはずです。少なくとも私に関しては。

 

注射なんかで人の身体が治るものかっ、と以前の私は注射の治療を毛嫌いしていました。
痛いところに注射を射って、それで痛みがマシになりましたって、それって、結局、ごまかしてるだけやん。

注射で使う麻酔薬の効果が切れたら、すぐ元にもどってしまうだけやろし、、、そう思ってはいるものの、ふと頭をよぎるのは、座頭医師、としてブラックジャックに登場した、盲目で無免許の鍼灸師、琵琶丸。
無料で鍼治療をして治して回っている彼は、どうやって生計をたてて、メシを喰ってるんだろう?っていう疑問もあるものの、ブラックジャックのライバル、という立ち位置で登場する彼にあこがれはあったんですよ。

それもあってか、注射をするときの参考にもなるかと、こそっと鍼灸の本を読んだりして勉強していたりしました。
でも、正直、よく分からない。

患者さんの身体から判断して、注射するならこの辺かなあ、というところが、いわゆるツボと重なったりする事もあり、なるほどなあ、と感心する事もありますが、おおむね、本で勉強したことを活用しているレベルではありません。

 

 

でも、今やっていることって、結局、鍼灸の先生方がやっているのと重なったりしているのか、とも思います。(というと、なんと浅はかなっ、と鍼灸の先生で激怒される方もおられるかもしれませんが。)

以前勤めていた病院で鍼灸師が在籍されていて、鍼灸の効果は実例で感じてはいました。
スポーツ障害で筋緊張がベースになっている患者さんなんかで筋緊張をゆるめてもらうように依頼すると、見事、職人!と即時に効果を出してもらえたりしていました。

なぜ鍼は筋肉の状態を変えることができるのかを問うと、鍼は小手術なのだと。鍼で筋繊維を小さく傷つけると、そこに治癒させようという働きが生じる。それを利用するのだ、とのこと。
はあ、なるほどなあ、とまた感心。

 

鍼灸師が鍼でそれをするなら、おれには注射針があるじゃないか。
注射針の先って単にとがってるだけじゃ、ないんです。斜めにカットされている、これって「メス」として使えるんじゃない?でもって、針には穴があいてて、先端から液体を放出できる。ということは、針で刺して、そこからもっと広い範囲にアプローチ出来るってことですね。
おお、これなら鍼灸師の鍼にできないことが出来るかもしれんぞ、というアイデアはあったものの、実際刺しても、これ、正確にはどこに針先があるのかが分からない。
解剖学的にはこのへんだろうなあ、というのも、想像の上でしかない。なんだかなあ、、というモヤモヤのなかに埋もれてしまって、注射というモノにいまいち興味がもてなかった私の知らないところで、エコーの進歩は着実にすすんでいたのでありました。  (つづく)

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