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サルコペニアの気になる症状は?簡単にできる自己診断と対処法
歳を重ねるごとに以下のような衰えを感じることはありませんか?
- 最近、買い物に行って荷物を持ってかえるのがしんどくなった
- 椅子から立ち上がるのに手を使う様になった
- 2階まで階段をのぼるのが以前より大変になった
特に、筋肉の減少によって日常の動作が難しくなることは多くの人が経験します。ただそれは単なる加齢に伴うものではなく「サルコペニア」つまり筋肉減少症という運動機能障害の可能性があるかもしれません。
この記事では、サルコペニアの基本知識と簡単なセルフチェック方法、そして誰でもできる予防対策について詳しく解説します。最近、体の衰えを感じている方は、最後まで読み進めてください。
「なるほど、これがサルコペニアか。知らなかったけど、自己チェックができ、自分で対処できるなら早速試してみよう!」と思っていただけたら嬉しいです。
サルコペニアとは?その症状は?
サルコペニアとは、筋肉減少症のことで、加齢に伴い、全身筋肉の量が低下し、筋力や身体機能が低下した状態を指します。国際疾病分類に「サルコペニア」が登録されたため、現在ではは歴とした運動機能障害という疾患という扱いです。
特に下半身の筋肉が低下しやすく、歩行や、立ち上がりなどの日常的な基本動作に支障が出ます。
また転倒による骨折や活動性の低下などの原因になりえます。
さらに重症化すれば、将来的に誰かの介護が必要な状態になりやすくなります。
セルフチェックの重要性
人間の筋肉量は一般的に20代がピークで、そこから徐々に減少していきます。
特に40歳以降は、何もしなければ1年に1%ずつ筋肉量は減少していくと言われています。
ただ怖いのは、衰えを自覚するのは60~70歳ごろからと、タイムラグがあることです。
早い段階で筋肉量の衰えに気づき、対処できれば、あなたの健康寿命が伸びることは確かでしょう。
なので、今のうちにセルフチェックして、対処することが重要です。
今すぐできる簡易診断
簡単な自己チェックでサルコペニアの兆候を確認できます。
簡易診断は以下の二つです。
1、SARC-Fという簡易チェック表を用いる
以下の5つの質問に答えて10点満点中、4点以上の場合はサルコペニアが疑いがあります。
2. 利き足と反対のふくらはぎの太さを自分でチェック
ふくらはぎの一番太い周囲径をメジャーで測定
男性で34cm未満、女性で33cm未満の場合は、サルコペニアの疑いがあります。
道具を使わない簡便な方法「指輪っかテスト」
ふくらはぎの一番太い部分が、両手の親指と人差し指で作った輪よりも小さく隙間ができれば、サルコペニア疑いが高いと考えられます。
注意
今回のチェックはスクリーニングという簡易診断で、確定診断ではありません。あくまでも「疑いがある」という程度に留めておいてください。自分が本当にサルコペニアか気になるようでしたら専門医の受診をお勧めします。
サルコペニアの対策方法
セルフチェックでサルコペニアの疑いがあった人も安心してください。サルコペニアを含め筋肉などの運動器の問題はいつでも対処できます。
「筋肉は歳をとると鍛えられない」と思われがちですが、年齢を問わず、筋肉は鍛えられます。
重要なのは気づいた今から少しづつ始めることです。
1、筋力トレーニング
特に下半身の筋肉を鍛えることが重要です。難しいことはしなくても大丈夫です。大事なのは生活の中に運動を取り入れることです。
スクワットやランジなどのエクササイズがありますが、私がお勧めするのは椅子からの立ち座りです。お辞儀するように股関節から体をまげて行うと効果的です。
毎日4階以上の階段をのぼる機会があれば、それでも大丈夫です。駅ではエスカレーターを使用せず階段を使ってみませんか?
2. 有酸素運動
ウォーキングやサイクリングなどの有酸素運動は、筋肉量を維持するのに効果的です。
特にウォーキングはサルコペニア以外にも、ロコモティブシンドロームやフレイルなど運動機能障害に伴う身体機能低下を予防し、健康寿命を延ばすのにとても有用です。
ただし、単に歩くだけではその効果は発揮されません。
詳しくは、過去に書いたブログを参考にしてみてください。
過去ブログの紹介
過去ブログの紹介
将来への不安に向き合う
2~3年前までは簡単にできていたことが難しくなり、年を重なる毎に体の衰えを感じると、不安や無力感を覚えるかもしれません。
「こんなに体が弱ってしまって、もう手遅れかもしれない…。」と思うこともあるでしょう。
しかし、体の変化に気づいたあなたは素晴らしいです。その気づきこそが改善への第一歩です。
サルコペニアは対処できる問題です。焦らず、一つずつ今できることから取り組んでいきましょう。
当院では痛みなどの症状がなくても、保険外にはなりますがリハビリサービスを提供しております。保険診療では提供できない、時間をかけた丁寧な関わりにて、一人ひとりの不安や悩みに寄り添いながら、あなたの状態に応じて、最適な運動を指導しております。
気になる方は「こころとカラダの健康塾」を参考にしてみてください。
筋肉量の減少は加齢に伴う自然な現象ですが、何もしなければサルコペニアのように運動機能障害に変わってしまいます。ただ適切な対策を取ることでその進行を遅らせたり、改善することができます。
自己チェックを行い、必要な対策を今から始めることで、健康な体を取り戻しましょう。あなた自身の体の変化に気づき、行動を起こすことで、ポジティブな未来が開けます。
今からでも遅くありません。一緒にサルコペニアを含め運動機能障害への対策を始めましょう!